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フィギュアスケートの演技時間を徹底解説!

2016 10/26 03:05
フィギュア スケート
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Photo by testing / Shutterstock.com

もっとフィギュアスケートのことを知りたい人のために、今回はフィギュアの演技時間について紹介する。

ショートプログラムの演技時間

フィギュアスケートでは、「ショートプログラム」と「フリースケーティング」の総合得点で勝敗が決まる。
ショートプログラムは、演技時間が2分50秒以内と決まっている。さらに、この2分50秒以内にやる演技も決まっている。基礎の技術面がちゃんとできているのか、そこを判断するためにショートプログラムは存在している。
ちなみに、ショートプログラムで上位に選ばれた選手だけが、次の「フリースケーティング」で競技することができる。

フリースケーティングの演技時間

ショートプログラムで上位に入れば、演技方法も曲も完全に自由な「フリースケーティング」が行える。
フリースケーティングでは、男女によって演技時間が異なる。男子では4分30秒で、プラスマイナス10秒まで演技可能となっている。女子では4分で、こちらもプラスマイナス10秒まで演技をすることができる。
フリースケーティングではジャンプが8回まで、スピンは3回までなど、回数が決まっている。選手が上限いっぱいの演技をこなすので、ショートよりも時間が長くなる。

演技時間と中断の関係

フィギュアスケートの演技中に「靴ひもが切れる」などのアクシデントがあった場合、中断することができる。以前まではこの中断で減点されることはなかったのだが、現在では5点減点となる。
なぜそこまで厳しくなったのかというと、中断を休憩時間として使う選手がいたからだ。オリンピックという大舞台でも中断を巧みに利用して、メダルを獲得する選手が増えるようになったのも原因と言える。盛り上がりに欠ける演技内容で、メダルを獲得してしまわないようにルールが追加された。

減点対象と演技時間の関係

中断以外にも、減点対象となる行為はたくさんある。
フリーでは演技時間が足りないと、減点となる。ショートとフリーは演技時間が過ぎると、減点の対象と見られる。演技時間のペナルティーは、5秒ごとにマイナス1点と決められている。時間内に演技が終わっても、転倒1回につきマイナス1点、音楽や小道具に関しての指摘マイナス1点など、厳しいジャッジがある。
減点対象は注意していれば防げるものが多いだが、転倒と演技時間のペナルティーはプロでもやってしまう減点だ。

フィギュアのタイムオーバーと6分間練習

以前、浅田真央選手が四大陸フィギュアスケート選手権「ショートプログラム」で、タイムオーバーをしてしまった。ショートプログラムでは2分50秒以内ならば問題ないのだが、1秒でも長いと減点対象になる。ショートプログラムは決められた技を時間内に行うため、少しズレるだけでタイムオーバーの危険性が出てくる。
また、フリースケーティングの前に「6分間練習」というウォーミングアップがあるのだが、6人1組で行うため、順番によってはコンディションが合わず、演技時間に影響してしまう。

まとめ

ショートプログラムとフリースケーティングでは、演技時間が異なる。タイムオーバーに気を付けたり、中断しにくいプレッシャーを乗り越えなければならないので、プロでもミスが目立つときがある。演技時間を知ることで、もっとフィギュアスケートに興味を持ってほしい。