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キックボクシングに欠かせない5つの基本技総まとめ

2017 7/10 10:01takutaku
キックボクシング道具
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Photo by Gansstock/Shutterstock.com

立ち技系格闘技にはボクシング、空手、ムエタイなどさまざまありますが、上半身(パンチ、ヒジ)と下半身(キック、ヒザ)をバランス良く使った攻撃と、巧みなディフェンス技で構成されるのがキックボクシングです。 今回は、そんなキックボクシングの基本となる5つの技をご紹介します。

すべての攻撃の基本技「キック」

キックボクシングの技は大きくパンチとキックに分かれます。パンチの技術はボクシングとほぼ同じです。多彩なキックの応酬こそがキックボクシングの最大の特徴といえます。
キックは狙う場所によってローキック、ミドルキック、ハイキックの3種類に分けられます。その中でも、キックボクシングのすべての蹴り技の基本となるのがミドルキックです。
キックの大部分は胴体、特に腹部を狙いますが、これは人間の急所が胴体に集中しているからです。ミドルキックは、振りぬいた脚(足)が胴体に最短距離で到達することから、試合の中で最も重要な蹴り技となります。

KO狙いの必殺技「ヒザ」

キックボクシングの大きな特徴となる脚技が「ヒザ」です。ヒザを使った膝蹴りは、キックボクシングだけでなく、空手やプロレスなどでも多用される重要な技の1つです。特にキックボクシングと同じスタイルを持つムエタイでは、首相撲からヒザを打ち込むフィニッシュが定番のKOパターンです。
日本で行われるキックボクシングでは、ルール上首相撲が禁止される場合が多いのですが、やはりヒザを使った攻撃は一撃必殺の破壊力を持つ技といえます。
ヒザを繰り出すのは、相手選手と密着してパンチやキックを出せない場合です。ヒザそのものは射程距離が短いものの、組みついた状態で相手の腹部(みぞおちなど)にヒザが決まると、一発でダウンを奪うことができます。

試合の流れを左右する技!するどく打ち抜く「ヒジ」

ヒジを使った攻撃もキックボクシングの大きな特徴です。パンチに比べると射程距離が短く、相手に当てるのは難しい技です。しかし、高速のヒジの一撃が相手の顔やあごをとらえれば、それだけで試合の流れを決めてしまう威力を持っています。
ヒジは相手選手の顔面、特にあごと眉じりを狙います。角度をつけた高速のヒジがあごを打ち抜けば、受けた選手は激しい脳震盪を起こしてしまいます。また、眉じりに決まれば、多量の出血によって相手の視界を奪い、試合を有利に進めることができます。
アクロバティックな技としては、大きくジャンプして相手の頭頂部にヒジを打ち下ろしたり、回転ヒジ打ちを組み込んだコンビネーションで相手選手をかく乱させる戦法もよく見られます。

試合を決めるフィニッシュ技「コンビネーション」

単発のパンチやキックだけで相手をダウンさせることはなかなかできません。ボクシングや空手のヘビー級選手なら、文字通り一撃必殺となるパンチやキックも、ウエイトの軽い選手が大半を占めるキックボクシングでは、複数のパンチやキックを組み合わせるコンビネーションが多用されます。
基本中の基本である「ワン・ツー」は当然ですが、ストレートパンチで相手の体勢を崩してからミドルキックやハイキックを決めるコンビネーションなどもKOフィニッシュとしてよく使われます。また、相手のレバー(肝臓)やみぞおちを狙う前蹴りでも、左右のコンビネーションを繰り出し、相手との間合いをつめながらフィニッシュへとたたみかける動きが多用されます。

技は攻撃だけにあらず!「ディフェンス」

技というと攻撃の技術にばかり目に行きがちですが、守りの技、すなわちディフェンスにこそ選手の格闘技センスがにじみ出るものです。
ディフェンスは、相手の攻撃が当たらないように体を動かしてよける技と、自分の体の一部をあえて相手の攻撃にぶつけて威力を落とす技の2種類があります。
よけるディフェンスとして重要な技がスウェーです。動体視力と反射神経、そして柔軟性が求められます。もっとも、相手に対して背を向けてよけると反則となるので注意が必要です。 相手の技の威力を落とすディフェンスは、ブロック、パーリング、キャッチなどがあります。
ブロックは両腕を使って頭部や胴体をガードします。ダメージを減らし、スタミナを温存するためには絶対に欠かせない重要な技です。
手で相手の攻撃をはらいのけるパーリングも重要な技ですが、相手の攻撃の速度や威力が高い場合、十分に防御しきれず直撃をくらってしまうおそれもあるので、使いこなすのは難しい技です。
相手のキックを腕でつかむキャッチは、するどいキックの威力をほぼなくすことができる便利な技ですが、タイミングを間違うとボディに直撃をくらうことになるため、これも使いこなすのが難しい技といえるでしょう。

まとめ

キックボクシングの基本となる5つの技についてご紹介しました。 「ボクシング」と「キックボクシング」の最も大きな違いはキックの有無です。実力者の試合では、回転蹴りや飛びヒザ蹴りといった派手なフィニッシュで試合が決まることもよくあります。 キックボクシングをする人も観る人も、まずは多彩なキック技に注目してみてください。