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ベテランボクサー・河野公平の功績をチェックしよう!

2017 1/30 21:11
河野公平Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

35歳にして世界の第一線で戦い続けるプロボクサー・河野公平。 ボクシングファンの間では「タフボーイ」とも呼ばれるベテランボクサーが積み重ねてきた功績に迫る。

【河野公平の功績1】陸上からボクシングの世界へ

1980年に山梨県中巨摩郡櫛形町(現在の南アルプス市)で生まれた河野公平。ボクシングとの出会いは高校生の時、陸上部に所属していた頃に読んだボクシング本がきっかけだった。
陸上の世界から大きく方向転換してワタナベジムに入門。ジムの近くに住みながらひたすら練習に明け暮れ、ボクサーとしてのベースを学び磨くこと2年間、2000年11月22日、19歳でプロデビューを迎える。4ラウンドを戦い0-2の判定負けとなるが、常に前に出て仕掛けるファイターとしての持ち味を発揮し、プロ2戦目で初勝利を奪う。

【河野公平の功績2】2007年、日本王者・東洋太平洋王者に輝く

プロ初戦の敗戦以降、負け知らずのまま7連勝を飾り、その後2002年11月には東日本スーパーフライ級新人王を獲得。全日本新人王決定戦では敗れたものの、約4年をかけて実戦経験を積み、2007年2月に日本スーパーフライ級王者奪取に成功する。
同年10月にはOPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座決定戦でエデン・ソンソナ(フィリピン)と対決。一進一退の攻防を最終ラウンドまで繰り広げ、2-1で判定勝ちを収めてタイトルを獲得した。ここから世界挑戦を視野に入れた戦いを続けていくことになる。

【河野公平の功績4】2度の世界挑戦失敗

世界前哨戦でも勝利した河野公平は同王座を返上。WBA世界スーパーフライ級王者をかけて名城信男との正規王座決定戦に臨む。ソンソナ戦同様、激しい打ち合いから一進一退の戦いを繰り広げ、またしても勝負は判定に。僅差ながら1-2で敗れ、世界初挑戦での戴冠とはならなかった。
リスタートを余儀なくされたが、4試合を無敗で乗り切り、2010年9月に挑んだのが、WBC世界スーパーフライ級2位のトマス・ロハスとの王座決定戦だった。実力で上回るロハスにことごとくパンチをかわされ主導権を握られる苦しい展開。最終ラウンドに一矢報いるダウンを奪うが、結局0-3で大差の判定負けを喫してしまう。
不屈の闘争心が河野公平のトレードマークだが、2度の世界挑戦失敗はかなり大きなダメージを残したのか、再起戦でも連敗してキャリアの正念場を迎える。

【河野公平の功績4】3度目の正直で悲願の世界王者に

ロハス戦からの3連敗で苦しい1年を過ごした河野だが、2012年9月に世界ランカーを相手にノンタイトル戦で2年2ヶ月ぶりの勝利。どん底から浮上のきっかけをつかむ。3ヶ月後、WBAスーパーフライ級王者であるテーパリット・ゴーキャットジム(タイ)とのタイトルマッチに臨む。
「3度目の正直」を期しての挑戦は、序盤こそチャンピオンにペースを掴まれる展開となるが、そこをなんとか食らいつき、4ラウンドでダウンを奪い形勢を逆転すると、まとめてさらに2度のダウンを奪い逆転勝利。最初の世界挑戦から4年近くの月日を費やし、ようやく悲願の世界王座獲得に成功した。

【河野公平の功績5】まさかの防衛失敗から再び王座にたどり着く

世界チャンプとして迎えた2013年、5月に決まった防衛戦の相手は暫定王者のリボリオ・ソリス(ベネズエラ)。実力伯仲の両者、2ラウンドで河野がソリスからダウンを奪うも、8ラウンドにソリスがダウンを奪い返すなど拮抗した戦いが続いた。判定は1-2でソリスに軍配が上がり、1試合で王座陥落となったが、ソリスは河野のタフネスぶりに手を焼いたようで、「KO狙いだったが、彼は強すぎた」とも試合後に語った。
またしても僅差での敗戦だったが、すぐに切り替えて1年後に再び世界挑戦。2014年3月に当時WBA世界スーパーフライ級暫定王者だったデンカオセーン・カオウィチット(タイ)と対戦。2度のダウンを奪うなど好調ぶりを見せつけた河野は、8ラウンドでKO勝利を奪い、再び世界の頂点に立つことに成功した。2017年にルイス・コンセプシオン(パナマ)に敗れて王座陥落となったが、亀田興毅を破るなど3度の防衛を果たしている。

まとめ

パンチを食らっても前に進む闘争心と、敗戦から何度も立ち上がってきたことから「タフボーイ」と呼ばれる河野公平。2017年11月には36歳を迎えることもあり、もう若くはないが、タフな精神力とファイティングスタイルで今もファンの心を掴んでいる。キャリア終盤の戦いぶりにも期待したいところだ。