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【Wリーグ】JX-ENEOSレギュラーシーズン1位 11連覇懸けプレーオフへ

Wリーグ,JX-ENEOS,梅沢カディシャ樹奈,Ⓒマンティー・チダ
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Ⓒマンティー・チダ

【DAY1前半】トヨタ自動車・馬瓜ステファニーの活躍で同点まで戻す

出だしはJX-ENEOSペース。#33梅沢カディシャ樹奈のインサイド、#52宮澤夕貴がセカンドチャンスから決めるなどペースを掴んでいく。トヨタ自動車はこの日スタート5に名を連ねた#33馬瓜ステファニーのレイアップや、#12三好南穂で追いすがるが、点差はつまらない。中盤を過ぎると、トヨタ自動車はファウルが重なり、ペースを乱す。#10渡嘉敷来夢、#32宮崎早織のドライブで加点していったJX-ENEOSが10点リードで1Qを終了する。

2Qに入ると、トヨタ自動車は#7水島沙紀が最初のポゼッションで3pを沈めるが、ここからスコアが止まる。一方のJX-ENEOSは速攻でフロントコートに持ち込むと、梅沢がゴール下からしっかり入れ、#1藤岡麻菜美もバスケットカウントを成功させて一気に引き離していく。そして、再び藤岡から梅沢のホットラインが決まり、14点リードしたところでトヨタ自動車はタイムアウトを請求する。

Wリーグ,トヨタ自動車,馬瓜ステファニー,Ⓒマンティー・チダ

Ⓒマンティー・チダ

タイムアウト後、トヨタ自動車は三好のジャンプシュート、#24栗原三佳の3pで点差を詰めていく。JX-ENEOSはタイムアウトで流れを止めに行くが、トヨタ自動車の勢いは止まらない。栗原がブロックショットでシュートを止めると、#15安間志織の得点を挟み、#2長岡萌映子が3pを決めて一気に6点差まで持ち込む。そして、安間がボールを追いかけて必死に奪ってから、馬瓜ステファニーにアシストすると、馬瓜ステファニーはそこから6得点を挙げ一気に追いつく。29-29の同点で前半が終了する。

【DAY1後半】JX-ENEOS藤岡・梅沢のホットラインが機能、レギュラーシーズン1位通過

後半、JX-ENEOSは司令塔の藤岡を中心に攻撃が機能し始める。藤岡のキックアウトから#11岡本彩也花の3pで得点が動くと、藤岡がレイアップを含め2連続得点し、その藤岡のアシストから梅沢が決めるなど流れに乗っていく。その後セカンドチャンスから宮澤が入れると、速攻から梅沢が決めてリードは9点に。トヨタ自動車のタイムアウトで、JX-ENEOSの連続得点は止まってしまうが、岡本がこのQ 2本目の3pを沈め、梅沢も2本のシュートで加点する。

Wリーグ,JX-ENEOS,藤岡麻菜美,Ⓒマンティー・チダ

Ⓒマンティー・チダ

終盤はトヨタ自動車のファウルから獲得したフリースローを着実に入れたJX-ENEOSがリードをさらに広げて17点リードで最終Qに向かう。

4Qに入って、立ち上がりこそトヨタ自動車にペースを奪われたJX-ENEOSだったが、梅沢のセカンドチャンスからの得点をきっかけに再びペースを取り戻す。中盤に入ると#25石原愛子がアウトサイドから3pを2本沈めるなど、点差をキープしながら試合を進めていく。終盤、JX-ENEOSは控えメンバーで構成するなど余裕な試合運びで進めて、リードを保ったまま試合終了。JX-ENEOSがトヨタ自動車を77-59で下し、レギュラーシーズン1位通過を決めた。

レギュラーシーズン上位8チームが決定し、戦いの舞台はプレーオフへ

Wリーグのレギュラーシーズンが終了した。11連覇を狙うJX-ENEOSは、2敗で首位通過。今季は#12吉田亜沙美がシックスマンに回り、藤岡がスタート5の一員としてシーズンを戦った。皇后杯も含めて、流れが悪くなった時は吉田に頼りがちなところがあるが、それが徐々に解消されつつある。そんな中、ここ数試合インサイドで存在感を見せているのが梅沢だ。

Wリーグ,JX-ENEOS,梅沢カディシャ樹奈,Ⓒマンティー・チダ

Ⓒマンティー・チダ

特にリーグ戦最終戦となったトヨタ自動車戦は、積極果敢にペイントエリアへ入りポストの役割を果たし、得点にも絡んでいた。藤岡と共に、JX-ENEOSの新しい顔として存在感を示せたことは大きい。

2位通過となったトヨタ自動車は、インサイドの質の高さが強み。馬瓜エブリン・ステファニー姉妹、長岡、馬と選手が揃っている。しかし、馬瓜エブリンのスコアが厳しい状況になると、一気に得点力が落ちる。馬瓜姉妹・長岡でどれだけスコアを重ねられるかが今後の課題だ。

3位には三菱電機、4位にはデンソーが入った。

JX-ENEOSに黒星をつけた富士通は5位。皇后杯も含め、JX-ENEOSを追い詰めたチームの一つとしてプレーオフでも注目したい。

最後まで争った残り3枠は、トヨタ紡織、シャンソン化粧品、東京羽田が飛び込み、プレーオフに進む8チームが決まった。

プレーオフは、まずセミクォーターファイナルとして、富士通(5位)VS.東京羽田(8位)、トヨタ紡織(6位)VS.シャンソン化粧品(7位)が1発勝負で対戦。ここで勝ち上がったチームが、三菱電 機(3位)、デンソー(4位)と対戦する。そして、それぞれの勝者が、セミファイナルに進出となり、JX-ENEOS(1位)とトヨタ自動車(2位)の2チームを加えてセミファイナルを戦う。

セミクォーターファイナル、クォーターファイナルは1発勝負となるため、リーグ戦とは違った戦い方になるだろう。特に6位以下の3チームは、リーグ戦でも僅差の成績で終わっているため、アップセットにも期待したい。

セミファイナルまでのトーナメントで勝ち上がってきたチームは、例え下位通過であっても勢いがある。レギュラーシーズンの格付けを覆し連戦連勝するチームは現れるのか?しっかり注目しよう。