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【Bリーグ】後半の躍進のカギはこの選手!〜復活編〜

2019 2/3 11:00SPAIA編集部
田臥勇太,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

ケガからの復調を目指す選手たち

Bリーグはオールスターゲームも終わり、いよいよ終盤に突入する。 終盤戦を前に、各クラブの躍進のカギを握る選手を紹介。 「復活」「躍進」「エース」をキーワードに、3回に分けて注目選手を見ていく。

まずは川崎ブレイブサンダース#14辻直人。開幕からスタメン出場を続けていたが、11月23日の試合で左肩を負傷。2か月近く戦列から離れた。 復帰後は「試合勘が戻らない」と話すなど、なかなかアジャストできていないが、徐々に調子は上がってきている。

昨季こそ得点、アシストで高水準の成績を残した辻だが、Bリーグ初年度となった2年前はかつてないスランプに苦しんだ。今季はその水準にすらも届かない厳しい数字となっている。 今季の川崎は#0藤井祐眞が好調なだけに、負担を軽減させるためにもシューター辻の復調が待たれるところだ。

続いては千葉ジェッツ#34小野龍猛。複数年、チームのキャプテンを務める大黒柱で、プレーでも内外角で器用に得点を奪う。欠場が少ない選手だったが、10月に右手首を負傷。12月末に復帰したものの。しかし辻同様、試合の感覚が戻っていない状態だ。

リーグが過密スケジュールとあって、練習ではなく試合に出場して感覚を取り戻している状態で、その分個人成績は千葉に移籍後、ワーストを更新。復帰して1か月が経ったが、無得点の試合が続くなど本調子ではない。チームには#10アキ・チェンバース、#31原修太がいるものの、小野の穴はそう簡単には埋まらない。

小野が不調でもリーグ最高勝率を記録しているのはさすがだが、その強さをさらに強固にするには、小野の復調が不可欠だ。

外国籍選手も相次いで故障

今季は日本人よりも外国籍選手のケガが非常に多い。 特に横浜ビー・コルセアーズと琉球ゴールデンキングスは不運続きで、急場しのぎを含め何人もの外国籍選手を獲得している。

横浜はケガやその他の理由で3人の外国籍選手をすでに総入れ替え。さらに1月30日の#11プリンス・イベが僅か5秒で負傷と、ツキがない。主軸となる外国籍選手の入れ替えが多ければ多いほど、チームの構築には時間がかかる。下位に沈んでいる横浜には、この先も苦しい戦いが待ち構えている。

琉球も帰化選手の#33アイラ・ブラウン、#40ジョシュ・スコットが戦線離脱。横浜から#32アマンゼ・エゲケゼ、#44ケビン・ジョーンズを加えたが、琉球は攻防ともにシステマティック。2名がアジャストするにはしばらく時間がかかりそうだが、中でもジョーンズは正確無比のミドルシュートを武器に活躍している。

ブラウン、スコットの復帰時期次第でチームに残留できるかが決まってくるものの、残留すれば非常に大きな戦力になりそうだ。

誰もが気になる田臥の復帰時期

最後に挙げるのは、開幕6試合目以降コートから遠のいている栃木ブレックス#0田臥勇太だ。

30歳前半の当時はケガが多かったが、ルーティンの確立や入念なストレッチなどの効果で2013シーズンから大きな欠場がなかった。しかし、今季は腰痛を理由に欠場が続いている。欠場するまでは、出場した6試合で1試合平均7.2得点、3.7アシスト、21分出場と、ここ数年になく元気な姿を見せていた。

田臥不在でも栃木はリーグ上位をキープし、その上に#6比江島慎が加入。“田臥&比江島”のデュオを楽しみにしていたファンも多かったが、いまだ実現できていない。

今年で38歳になるということもあり、コンディションには細心の注意を払っている田臥だが、気になるのは復帰時期。田臥の穴を#13渡邉裕規が埋めているが、加入直後の比江島がその控えを務める時もあった。短い時間でも田臥につないでもらいたいのが、安齋竜三ヘッドコーチをはじめとしたスタッフ陣の本音だろう。2年ぶりのリーグ制覇を目指す栃木にとって、田臥は必要不可欠で唯一無二の存在なのだ。

とはいえ焦ることなく調整し、リーグ最終盤やチャンピオンシップで、その勇姿を見せてくれることに期待したい。