多種多様な選手が増加 貢献度の高いのは?
スモールフォワード(SF)同様、様々な種類の選手が多いパワーフォワード(PF)。かつてはセンターの補助役として、リバウンドやリング下の強さに長けた選手が多かったが、現代のバスケットは全選手が動く。機動力を生かすスタイルに変わったことで、パワーフォワードにもドライブやシュート力が求められるようなった。ビッグマンながらシュート力の高い選手がストレッチ4と呼ばれることは定着し、Bリーグにもこの役割を担う選手が増加している。今回はストレッチ4の役割に焦点を当て、数字上のベスト5にふさわしい選手を見ていこう。
今季、準優勝となった千葉のパワーフォワードを務めたのは#3マイケル・パーカー。日本でのプレー歴が長いパーカーは、元々は得点力の高い選手。福岡に在籍していた4シーズンは25点超の平均得点を記録し、その後もスコアラーとしてチームに貢献してきた。さらに、ベテランと呼ばれる年齢に差し掛かり、特に千葉に入った昨季からは幅広い活躍を見せるようになった。
今季は平均1.9本でスティール王を獲得したほか、平均得点はリーグ20位の12.7得点、平均リバウンドは13位の8.1本、さらにブロックは8位の1.1本と、攻防ともに貢献度の高い選手だ。
そのパーカー同様、幅広いプレーが持ち味なのは京都の#32ジュリアン・マブンガだ。チーム事情で控えに回ることが多かったが、ボール運びまでこなす万能ぶりで1試合平均15.6得点、4.8リバウンド、4.1アシストを記録。西宮の#2ドゥレイロン・バーンズと並ぶオールラウンダーで、先述したストレッチ4という役割から見ても、外国籍選手で3番目に多い73本の3Pシュートを沈めている。フリースロー成功数も225本と高水準だ。
数字上では表しきれないが、こうしたバランスの良い数字を残しながら屈強なビッグマンとも対峙でき、今季、京都のチャンピオンシップ進出に大きく貢献した。
そして最後の候補が三河の#32桜木ジェイアールだ。桜木は今年で42歳を迎える大ベテランでありながら、三河の攻撃の中心として君臨している。15.5得点はもちろん、特筆すべきはアシストで、リーグ4位の5.3本をたたき出した。マブンガ同様の高水準だが、桜木の場合はゴールに背を向けた状態でプレーすることが多く、ガードやドライブ中心のマブンガに比べれば視野は狭くなってしまう。それでも高い数字を残していることから、いかに桜木が三河の攻撃の軸になっているかが分かる。