ディフェンダー、スコアラー、オールラウンダー……多種多様の選手が集うスモールフォワード
外角シュート・ドライブといったスコアリング能力からディフェンス力、さらにはリバウンドなど様々な能力・役割が求められるポジションがスモールフォワード(SF)だ。
日本の場合、サイズなどの関係でシューティングガードと混同されがちだが、今回はスモールフォワード登録かつ起用が多い選手を見ていく。
スモールフォワードは職人的な選手が多く、ディフェンダーの横浜#2高島一貴、名古屋D#6船生誠也、いぶし銀の活躍を見せる川崎#33長谷川技など、名前を挙げれば枚挙にいとまがない。しっかりとタイムシェアをしているチームが多く、一目で分かる成績を残している選手はそこまでいない。
その中でも、このポジションで数字上ベスト5の候補に挙げられるのが、三河#14金丸晃輔、千葉#34小野龍猛、西宮#2ドゥレイロン・バーンズだ。
金丸は、今季日本人2位の15.7得点(1試合平均)を記録。スコアリング能力で金丸の右に出る程の日本人選手は少なく、日本一のスコアラーと言ってもいいだろう。その金丸のすごさはシュート確率の高さだ。昨季は3Pとフリースローの最高確率を記録し、二冠を獲得。今季も3Pは3位、フリースローは1位と健在だった。93.2%という記録を残したフリースローは、117本中109本を成功させ、外したのは僅か8本。57試合に出場しながら、無得点に終わったことがないほどパフォーマンスに安定感がある。毎試合コンスタントに二桁得点できるのは心強い。
身長197cmの小野は体格を生かし、インサイドに外角シュートも打てる万能選手だ。特筆すべきはアシスト力で、スモールフォワードとしては驚異的ともいえる平均3.3本という記録をたたき出している。
典型的なスモールフォワード選手ともいえるバーンズは、長年シックスマンとして活躍し、今季もスタメン出場は2。出場機会もサイズ事情でオンザコート2の時に限られるため、出場時間は平均19.4分と少ない。ただ、30分換算すると得点は13.6得点から21.0得点まで跳ね上がり、これは外国籍選手で4位の成績である。
忘れてはならないのは、バーンズのポジションがスモールフォワードだということ。他の外国籍選手は主戦場をインサイドとするため、高さを生かして大量得点が期待できる。数字上でもそれは表れていて、インサイドプレーヤーに比べてもバーンズのフィールドゴールは38.9%と決して高くない。それでもバーンズがここまでの得点を挙げられるのは「素晴らしい」の一言だ。