驚異のアシスト数を残した宇都と並里
“司令塔”と言われ、攻撃を司るポイントガードというポジションにおいて、最も活躍が分かりやすい数字がアシストだ。主に自身のパスで味方が得点すれば記録されるアシストだが、今シーズンからその基準が緩和。
シュートにつながるドリブルや、自身のパス後に味方がシュートファウルを受け得たフリースローを決めた状況でもアシストが付くようになった。そのため今シーズンの各選手のアシスト数は軒並み増加。中でも富山#11宇都直輝、滋賀#7並里成は平均7本を記録している。
昨シーズンに続きアシスト王を獲得した宇都は、7.7本と8本に近い数字を稼いだ。その多くは得意のドライブから生まれたもので、学生時代からの“まずは自分で”という積極性を維持しながら、味方の得点をクリエイトしている。また、得点においても日本人1位の17.0得点を記録し、単純計算ではあるが宇都は35点近く得点に絡んでいることになる。富山のチームの平均得点は77.4だから、およそ半分が宇都から生まれた得点なのである。
得点とアシストでは立派な数字を挙げているが、ターンオーバーは多く今後の課題ともいえる。平均3.2本とリーグワーストで、これはチームを勝利に導けていない部分に起因する(24勝36敗)。来季以降は積極性を出しながら、ターンオーバーを減らしたいところだ。
一方、並里は同2位の7.4本を挙げた。宇都同様、並里も得点力が高く、12.2得点を記録している。どちらも素晴らしい数字ではあるが、こちらも宇都と同じようにターンオーバーが多いのが玉にキズ(2.6本)。しかしスティール平均が日本人選手トップの1.5本と、ディフェンスでも存在感を発揮しているのは大いに評価できる。
このオフには琉球に復帰し、#0橋本竜馬、#14岸本隆一とどのようにタイムシェアをしていくか注目だ。