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【B.LEAGUE試合レポ】第24節 千葉VS.三遠「ギャビンには無理なお願いをしているとわかっている」

千葉VS.三遠
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ⒸSPAIA

【前半】三遠に1Q途中まで僅差で追いかけるも、千葉は冨樫の3pシュートを皮切りにリードを奪う

千葉は#2富樫のシュートが決まり幸先よく先制すると、三遠も#8太田のインサイド、#2ドジャーの3pシュートなどで追いかけていく。
残り3:30両チームともに選手を交代させたところから千葉がリードを広げ、富樫が3pシュートを決めると、#34小野もポストプレーから得点を重ね、千葉が8点リードで1Qを終了する。

2Qに入って千葉は、立ち上がり#10チェンバースのスチールから、#21エドワーズがジャンプシュートを決めた。さらに#27石井が3pシュートを沈め、一気に13点リードとする。
三遠のタイムアウト請求後に、しばらくは両チームとも譲らない展開となるが、千葉はオフィシャルタイムアウト明けから、#1阿部の3pシュートなどでリードを広げる。三遠は終盤追い上げるが、千葉10点リードで前半が終了する。

千葉VS.三遠

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【後半】千葉・ライオンズのファウルトラブルもエドワーズが上手くカバーして100点ゲームを達成

後半に入り、一時は三遠に6点差まで詰められた千葉だったが、富樫がバックコートから単独で持ち込んでレイアップシュート、バウンドパスをチェンバースに供給するなど活躍し、チェンバースはそれをしっかり決める。
その後、三遠の太田がフリースローとゴール下からのシュートを決め、追い上げ体勢をはかる。千葉も小野とパーカーでアリウープを決めるが、コールに続きライオンズもディフェンスファウルとテクニカルファウルを受け、個人ファウルを4回まで重ねてしまう。

終盤の千葉は、富樫がブザービーターとなる3pシュートを決め、一気に17点までリードを広げ3Qを終了する。

千葉は4Qに入っても3Q終盤の勢いそのままに、パーカーがダンクと自らのスチールからファストブレイクを決め、リードを21点まで広げる。
三遠もモリソンのダンクや#5川嶋の3pシュートで差を詰めるものの、モリソンにテクニカルファウルが宣告され、千葉にボールが渡ってしまう。攻撃権を獲得した千葉は、#1阿部が3pシュートを決めるなど差を詰めさせない。

残り3分36秒、千葉はライオンズが個人ファウルが5回目となり退場となったが、千葉のリードが大きかったということもあり、#44伊藤、エドワーズに変わって#25荒尾をコートに入れる。石井がチーム100点目となる3pシュートを決め、千葉が三遠に100-86で勝利した。

千葉VS.三遠

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【振り返り1】「1Qの最初から千葉を波に乗せてしまった」三遠・太田

三遠は今節ホワイトを出場停止で欠き、外国人2人態勢で臨んだ。太田もインサイドの選手として、オンザコート2(外国人2人)の時間帯でも、外国人選手と交代して出場する可能性があったので「ローテーションとして考えていた」と三遠・藤田HCは明かす。

試合の立ち上がりこそ五分に戦っているように見えたが、藤田HC・太田は口をそろえて「立ち上がりから(千葉を)波に乗せてしまった」と話す。
ローテーションで太田がベンチに下がったあとから、千葉は点差を広げることになり「攻撃がピック&ロールのみでボールが回らなくなったので、みんながベンチに戻った時に話をした。ピック&ロールに固執してしまい、切り替えるのが遅かった」と太田は振り返る。

千葉のトランディションオフェンスに対する準備は「しっかりしてきた」と太田は話したが、「出来は悪かったですね。ギャビン(・エドワーズ)選手が走るのを止められていないし、それが一番の仕事だとは思っていたけど、結局インサイドで簡単に点を決められた。点数をつけるなら10点、20点くらいではないですかね。体を当てるなど外に出す動きを40分間続けないといけない」と反省する。

B1中地区は、三遠も含め4チームが激しい2位争いを演じているため、少しでも多く勝利をしたい。「なんとしても追いすがってチャンピオンシップに進出できるようにしたい」と意欲を示した。三遠はDAY2も千葉に大敗した。

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【振り返り2】「ギャビンには無理なお願いをしているとわかっている」千葉・大野HC

千葉はこの日、100点ゲームを達成。その中心にいたのはインサイドの要エドワーズだった。DAY1は出場時間35分19秒で29得点、3pシュートも1本決めて上々の出来だった。

出場時間も、前節の栃木戦から3試合連続で30分超となった。今節のDAY1に限って言えば、ライオンズが3Qでテクニカルファウルも含め個人ファウルを3回、3Q終了時点でファイルを4回まで増やし、4Q残り3:36には個人ファウルが5回目となったため、コートから退場することになった。

「リードを広げていくときのディフェンスは良かったけど、リラックスする時間帯があって、自分たちで頑張らないといけない時間を作ってしまった。レオ(・ライオンズ)が余計なことをしてくれて(笑)、22点リードの場面(4Q残り3:36)であと2・3回ポゼッション(攻撃の権利)を大事にしていれば、ギャビン(・エドワーズ)を早くベンチに下げることはできた」と大野HCは苦笑いをしながら試合を振り返った。

そして35分間しっかり役割を全うしたエドワーズに対しては「無理なお願いをしているのはわかっている。30分以上ハードにインサイドでオフェンスもディフェンスで中心になって、先頭で走るというタフな仕事を任せているが、彼はそれができる選手だから起用している」と続けた。

エドワーズ自身は「少し疲れているが、大野HCからは『長い時間起用する』と言われているので、そのために毎週準備するだけ。レオが退場してしまったことについては、誰にでも起こりうることなので、起こるごとに対応していかないといけない」と淡々と話す。

リーグも終盤を迎え、エドワーズのタフネスぶりが続くようであると、千葉はチャンピオンシップホームアドバンテージの獲得をより近づけられる事ができるだろう。

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