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【B.LEAGUE試合レポ】第23節 SR渋谷VS.三河「東京はホームのような感じ、コーチも信頼して使ってくれた」

SR渋谷VS.三河
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【前半】2Q立ち上がりSR渋谷の追い上げも、セカンドチャンスから三河はリード

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1Qの立ち上がり、#14金丸のレイアップシュートで先制した三河。SR渋谷#22長谷川に得点を許すも、金丸のシュートなどでリードを広げる。残り7:05で、早くもSR渋谷はタイムアウトを請求。その後SR渋谷#0満原がレイアップシュート、#32山内がフリースローを3ショット決めて5点差まで詰めていき、前線から積極的に守備をする。しかし、三河は#32桜木からのポストプレーから攻撃が機能し、金丸らが得点を重ねた。終盤SR渋谷#6サクレがダンクシュートを決めるも、三河が13点リードで1Qが終了。

2Qに入って追いかける展開のSR渋谷は、1Qで早々にベンチに下がっていた#24広瀬がオフェンスリバウンドから3pシュートを決めて追い上げ態勢を図る。その後もう1本3pシュートを決めた後、守備でも三河のエース#6比江島に激しいディフェンスを見せ、直後の攻撃で山内の得点につなげた。さらに、残り7:16三河・金丸のシュートに対しブロックショットを見せるなど守備に貢献後は、自らのオフェンスリバウンドで得たセカンドチャンスを#41ボイキンがアウトサイドから3pシュートを決めて3点差まで詰める。三河も差を詰めさせない。金丸が要所で得点を重ね、三河4点リードでオフィシャルタイムアウト。その後は差が詰まることなく、三河が6点リードで前半が終了する。

【後半】三河・松井をしっかり使い切った三河が勝利し、中地区優勝をぐっと手繰り寄せる

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後半から#16松井を投入した三河。SR渋谷・広瀬が「ここで出てくるのか」と思いながら始まった立ち上がり、SR渋谷はサクレと#7伊藤のシュートで得点し、立ち上がりは五分でスタート。松井の3pシュートでリードを広げた三河だったが、#4狩俣がアンスポーツマンライクファウルを宣告され、SR渋谷に流れが傾きかける。しかし、#9ベンドラメのシュートは外れ、点差を詰められない。その後は両チーム互角に戦い、三河が9点リードで最終Qへ。

4Qになり両チームとも得点を重ねる展開となった序盤から、残り7:31SR渋谷はタイムアウトを請求。ここでSR渋谷は山内を下げて広瀬を投入し、PGベンドラメを起点にした布陣に変更。しかし、ペースを握ったのは三河だった。オフェンスリバウンドで粘りながら得点を重ね、それにつられてSR渋谷はファウルを重ねる。点差がなかなか詰まらないなか終盤を迎え、13点差で三河が勝利した。

【振り返り1】「相手のタイミングに合わせてしまった」SR渋谷・広瀬

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この日のSR渋谷も、立ち上がりから三河にリードを許す展開としてしまった。スタート5の一人だった広瀬も、波に乗れなかった選手の一人。「出だしで考えすぎてしまって、相手のタイミングに合わせてしまった。自分たちのペースでやらないといけなかった」と試合後悔しそうに話し、残り5:33で早々にベンチに下がってから1Qの出番はなかった。

2Qに入り「体を張ってアグレッシブにやろう」という気持ちで入ったところから、3pシュートを決めるなど攻守で活躍が光った。広瀬の活躍もあり、6点差まで詰めたところまではよかった。

しかし「KJ(三河・松井啓十郎)が前半出ていないと思っていたら、後半から出場し、1本決めてからは余計に守りづらくなった」と後半立ち上がりの場面を振り返る。

「松井、金丸と2人のシューターが同時に出場すると守りづらかった。インサイドはサイズがあったので、ディフェンスは辛抱強くやったけど、オフェンスが単調になった」と悔やむ。

勝久HCも負けた原因に「後半のリバウンドが取れなかったダメージと、ルーズボール」を挙げた。「三河はリーグで1番のオフェンス力を持つチームだから、相手にタフショットを打たせた後のリバウンドを取れるかが大事だった」と課題を口にした。

SR渋谷は、翌日曜日も三河に敗れて8連敗。チャンピオンシップワイルドカード争いも一歩後退してしまった。ここから巻き返せるのか注目したい。

【振り返り2】「東京はホームのような感じ、コーチも信頼して使ってくれた」三河・松井

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KJこと三河・松井は、2016-17シーズンまでの6シーズン、アルバルク東京(入団当時はトヨタ)でプレーしていた。そして三河に移籍してから初めて、東京でゲームを迎えた。

「東京はホームな感じ。ウイングアリーナのホームも好きだけど、関東は家族や友達が来てくれるのでうれしいですね」と思わず笑みをこぼした。

そんな中、いつもは2Qから出場のところが「前半は使うところが無かったので」と三河・鈴木HCが話すように、後半から出番が回ってきた。

「当初は最後まで起用することは考えていなかったが、調子よかったので気分よく最後まで、せっかく良い選手なので」と鈴木HCが話すと、渋谷・勝久HCも試合後「予想外ではなかったけど、やられましたね」とコメントするしかないほど軽快な動きを見せた。

松井自身は「比江島選手、金丸選手を休ませながらの起用かと思っていたので、長く出場できるとは思っていなかったが、シュートも良かったしディフェンスも良かったので、コーチが信頼して使ってくれた」と満足そうだった。

次節にも、地区優勝を決める可能性がある三河。今は「チャンピオンシップに向けて、勝負にこだわりながら試す時期」とは鈴木HC。この日も比江島をポイントガードに使う時間をきっちり確保し、松井、金丸という2人のシューターをそろえたフォーメーションも試していた。新たなオプションをつかんだ三河は、昨シーズン取れなかった頂きに向かって進化を続ける。