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ともに苦戦!?今季B1に昇格した島根・西宮の戦績は?

2017 12/18 14:11mono
バスケットボール
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競争を生み出す昇降格システム

2016年から始まったプロバスケットボールリーグのBリーグ。1年目の2016年-2017年シーズンは、日本人唯一のNBAプレーヤーにもなった田臥勇太選手の所属する栃木ブレックスが優勝し、大いに盛り上がった。
その一方、BリーグはサッカーのJリーグと同じく昇降格システムを導入しており、B1残留プレーオフで敗退した仙台89ERS、秋田ノーザンハピネッツの2チームが自動的にB2へ降格した。また、入れ替え戦に進んだ横浜ビー・コルセアーズは広島ドラゴンフライズを下し残留。
B2からは島根スサノオマジック、西宮ストークスの2チームが昇格を果たしている。

バスケットボールの本場であるアメリカのNBAでは、昇降格システムは採用されていない。これは4大リーグであるMLB(野球)、NFL(アメリカンフットボール)、NHL(アイスホッケー)も同様だ。
しかし、日本ではこの制度の導入に踏み切った。世界最高峰のリーグと違う方式をとったことでどのようにリーグの反映が行われるのだろうか。

11月未勝利の西宮ストークス

西宮ストークスは、2016年-2017年シーズンにB2中地区1位からプレーオフに出場。東地区1位の群馬クレインサンダーズ、島根スサノオマジックに連勝しB1昇格を決めた。初めてのB1となった2017年-2018年シーズンは西地区に所属。同じくB2から昇格してきた島根スサノオマジックと同リーグとなっている。 開幕カードの相手は千葉ジェッツだったが連敗。続く第2節、富山グラウジーズ戦でも連敗を喫し、勝ち星をあげることができなかった。初勝利は6戦目の京都ハンナリーズ戦だった。
第1Qからリードを奪うと、第2Q終了時点で45-27の大量リードで試合を折り返す。その後、猛攻を受けるが79-72で逃げ切り勝ちを収めている。続く滋賀レイクスターズ戦でも80-71で勝利し初の連勝をマーク。
ここから巻き返すかと思われたが、波には乗れない。11月に行われた6試合は全敗。12月に入ってからも白星に見放され、連敗は9に伸びてしまう。

連敗が止まったのは第11節第2戦の新潟アルビレックスBB戦だった。チーム初の3桁得点となる100点を奪い100-85で勝利。
しかし、第11節(12月11日)終了時点で西宮ストークスは西地区5位と苦しい戦いとなっている。チームとしても1シーズンでB2に降格するわけにはいかない。ここからの巻き返しに期待したい。

序盤は好調だった島根スサノオマジック

2016年-2017年シーズンにB2西地区1位からプレーオフに進出。広島ドラゴンフライズに勝利しファイナルへ進出したものの、西宮ストークスに敗れ2位に終わった島根スサノオマジック。
優勝は逃したが、2シーズン目でB1に昇格を果たした。B1では西地区に所属し、B2でしのぎを削った西宮ストークスと旋風を巻き起こすことが期待された。

B1での最初の目標である初勝利は第2節に訪れた。ジョシュ・スコット選手がチーム最多となる19得点をマークする活躍を見せ、2016年-2017年シーズン王者である栃木ブレックス相手に80-72で勝利したのだ。
その後も第3節の大阪エヴェッサに1勝1敗とB2から昇格1年目とは思えない、戦いぶりを披露した。第4節では琉球ゴールデンキングス相手に2連勝。西宮ストークスが苦しむ中、順調に白星を重ねていったのだ。

しかし、ここから長いトンネルに入り込むことになる。第5節で西宮ストークスに敗れると第9節まで全敗し連敗は9まで伸びた。西宮ストークスと同じく11月は未勝利に終わっている。
12月に入り第10節第1戦のレバンガ北海道戦で82-75で勝利し、ようやく連敗を脱出したが、その後は再び連敗を喫し、第11節(12月11日)終了時点で西地区6位となっている。同時昇格の西宮ストークスとともに西地区下位争いを演じている格好だ。ここからの奮起に期待したい。

B2降格の2チームは?

西宮ストークス、島根スサノオマジックとB1に昇格した2チームはともに苦戦を強いられている。一方で、B2に降格となった仙台89ERS、秋田ノーザンハピネッツはどのような戦いぶりなのだろうか。

B2では東地区に所属した両チーム。12月11日時点で秋田ノーザンハピネッツは、18勝3敗と5ゲーム差をつけ首位をキープ。
しかし、仙台89ERSは10勝11敗と1つ負けが先行し、地区3位となっている。現時点ではプレーオフ圏外となっており、1シーズンでのB1復帰に黄信号が点っている。しかし、まだ折り返しにも達していない。ここからの快進撃にも期待したい。

秋田ノーザンハピネッツ勝利の要因は、戦力の流出がほぼなかったことだろう。先日行われたBリーグの決算報告会において、大河正明チェアマンが触れていた部分だ。
bjリーグ時代からの内部留保があった分、選手を繋ぎ止めることができたと言うことだろう。

昇降格があるリーグでは上位リーグと下位リーグにおいて注目度そして経済格差は広がってしまう。そのために、各チームは上位リーグであるB1を目指すのだ。
2017年-2018年シーズンも優勝争いだけではなく、B1残留争い、入れ替え戦まで注目していきたい。