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【Bリーグ2017-2018】前年度王者がまさかの苦戦⁉栃木ブレックス

2017 11/27 10:49Mimu
バスケットゴール
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まさかの苦戦を強いられている前年度王者・栃木ブレックス

Bリーグ2017-2018シーズン、前シーズンの王者が苦しんでいる。開幕からなかなか勝てず、あっという間に東地区最下位に。開幕から1か月がたったが、いまだに浮上のきっかけはつかめていないままだ。
開幕戦で勝利したものの、そこから2連敗。さらに1勝を挟んで5連敗。また1勝して連敗と、とにかく勝ちが続かない。

2016-2017シーズンは好調だったが、今年はその面影すらも見当たらない。このままではチャンピオンシップ出場どころか、B1から降格しかねない。昨年以上に厳しい戦いが強いられる中、栃木ブレックスはいったいどう戦っていくのだろうか。

昨シーズンは川崎との死闘を制して栄えあるBリーグ初代王者に

2017-2018シーズンは、川崎ブレイブサンダースとの死闘を制し、見事初代Bリーグチャンピオンに輝いた。第1Q終了時で同点、第2Qでは栃木リードも第3Qでは川崎が逆転、しかし第4Qが残り2分になろうかというところで再び栃木が逆転し、最終スコアは85-79。

何度もスコアひっくり返るシーソーゲームを制し、見事な優勝であった。Bリーグが発足して初めてのファイナルゲームにふさわしい試合であったといえる。
このゲームでは、3Pシュート3本を含む21得点を記録した古川孝敏がMVPを獲得し、ジェフ・ギブスも25得点を記録するなど、大活躍であった。

戦力ダウンが響く2017-18シーズン

2017-2018シーズンのチームには、昨年活躍した選手が軒並み不在だ。チャンピオンシップMVPの古川は琉球ゴールデンキングスへと移籍。さらにギプスは靭帯の断裂でリハビリ中。
2016-2017シーズンに日本一を決めた試合で大活躍だった2人が、揃ってチームから離れることとなってしまった。
さらに、成長を見せていたホープである須田侑太郎は琉球、熊谷尚也も大阪エヴェッサへと移籍。シックスマンとして抜群の存在感を放った渡邊裕規は引退となり、チームの戦力は確実に低下してしまった。

また、リンク栃木ブレックス時代からチームを指導したトーマス・ウィスマンヘッドコーチが任期満了で退任したのも大きい。3年間チームに携わり、最後の年はチームをBリーグ初代王者にまで導くという有終の美を飾ることができたが、チームにとっては大きな痛手だ。
彼が退任することで、チームカラーもガラリと変わることになるだろう。

新ヘッドコーチと新たなバスケの創造へ

今シーズンは、新たに就任した長谷川健志ヘッドコーチとともに、新たなチーム作りからのスタートとなった。ほとんど0からのスタートと言っても良いだろう。
しかし、この長谷川コーチには大きく注目していきたい。2014年~2016年まで男子日本代表のヘッドコーチを務めた人物で、2014年のアジア大会ではチームを20年ぶりの銅メダルに、翌年のアジア選手権では18年ぶりのベスト4に導くなど、輝かしい実績を誇っている。

また、それ以前から青山学院大学を全国屈指の強豪に育て上げるなど、その手腕には疑う余地がない。ウィスマンコーチの後任としては、十分すぎるくらいだ。
チームの中心である田臥勇太とも、日本代表の監督時代に指導経験がある。彼がチームをどのような色に染め上げるか、そこに注目が集まる。

戦力は十分、あとは新たなバスケがチームにハマるか

もちろん残っている選手にも好選手は多い。田臥をはじめとして、ディフェンス面で大きな存在感を放つ遠藤祐亮、2016-2017シーズンに急成長を見せた生原秀将に、竹内公輔や前村雄大らのベテランも健在。
アンドリュー・ネイミックもアルバルク東京から復帰し、広島ドラゴンフライズから移籍した鵤(いかるが)誠司も良い働きをしている。

現在のチームは低迷しているが、徐々に調子を上げていけば、上位を狙っていけるだけの戦力は十分にある。新ヘッドコーチと作り上げる新たなバスケで、王者の逆襲となるだろうか。