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世界初の3人制バスケ女子プロリーグ「3x3.EXE PREMIRE」女子カテゴリー、早くも大混戦ムード

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Ⓒマンティー・チダ

世界初の3人制バスケ女子プロリーグ

世界初となる3人制バスケ女子プロリーグが、「3x3.EXE PREMIRE」女子カテゴリーとして日本に誕生。現在日本は、3x3女子バスケランキングで22位(2018年8月6日現在)。

【初年度参加チーム】
・BEEFMAN.EXE(神奈川県横浜市)
・TOKYO DIME.EXE(東京都渋谷区)
・SEKAIE.EXE(愛知県名古屋市)
・SANKAK.EXE(東京都新宿区)
・TACHIKAWA DICE.EXE(東京都立川市)
・SUNS.EXE(神奈川県湘南地区)

【試合方式】
上記6チームが2つのグループに分かれ、それぞれのグループで総当たりのリーグ戦を実施し、上位2チームで決勝戦を行う。グループごとで優勝を決め、優勝したチームはプレミアポイント2点、準優勝チームは1点が与えられる。

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Ⓒマンティー・チダ

ROUND2まで終了し、優勝チームが全て違う大混戦

グループリーグ全チーム1勝1敗から順位決定方法に準じ、決勝に進んだチームが決まったROUND1。SEKAIE.EXEとSUNS.EXEがそれぞれラウンド優勝を決め、ノックアウト勝利(10分以内でも21点先取した場合)が1試合もない大接戦は、ROUND2まで続いた。

グループAは、登録選手全員がリバウンドもアウトサイドシュートも打つことができるSUNS.EXEが2連勝で決勝進出を決めた。ROUND2が冠ゲームとなったTOKYO DIME.EXEは、初戦でSUNS.EXEに敗れ、2戦目のSANKAK.EXE戦でも終始追いかける展開に。その後、予選敗退危機まで追い込まれたものの#0シャンテル・オサホー(元WNBA)のブザービーターにより、辛くも1点差で決勝進出に。

一方、グループBは3チームが1勝1敗で並び、順位決定方法に従いBEEFMAN.EXE・TACHIKAWA DICE.EXEが決勝に進んだ。

迎えた決勝戦でグループAは、シャンデル・オサホーと#21有明葵衣の連続得点で終盤SUNS.EXEを突き放し、TOKYO DIME.EXEがラウンド初優勝。グループBは、TACHIKAWA DICE.EXEが21-11でBEEFMAN.EXEを破り、女子カテゴリー初のノックアウトでラウンド勝利を決めた。これで2ラウンドを通じ、優勝チームが全て違うという異例の事態に。

ROUND2が終了し、SUNS.EXEとTOKYO DIME.EXEが並び、順位決定方法よりSUNS.EXEが首位に。SANKAK.EXE以外の残り3チームも1ポイント差で追いかける大混戦で今後も目が離せない。

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Ⓒマンティー・チダ

「めちゃくちゃ興奮したブザービーター」シャンテル・オサホー(TOKYO DIME.EXE)

今回の女子カテゴリーで、元WNBAシャンデル・オサホーは大会の目玉でもあった。大きな体を生かしたプレーでゴール下を制するかと思えば、アウトサイドでボールをキャッチしてすぐにシュートを打つなど、内外問わず器用にコートを駆け巡った。そして、冠ゲームとなったROUND2。最後のワンプレーで決めたシュートがブザービーターとなり、敗退危機からチームを救い会場を大いに沸かせた。

「先週は3x3にアジャストできていなかった。1週間チーム練習して良くなった。グループリーグ2戦目(SANKAK.EXE戦)最後のブザービーターは入るとは思っていなかったので、めちゃくちゃ興奮した。優勝できてうれしいし、チームメイトを誇りに思う」と素直に喜んだ。残念ながら今回のラウンドをもってチームを離れ、アメリカに帰国する。日本について聞いてみると「DIMEが本当に良くしてくれた。日本の夏は厳しいがカルチャーは好きです。またチャンスがあれば頑張りたい」と語った。

現在は、アメリカでコーチ業をしているシャンデル・オサホー。コーチ目線から有望選手を聞くとSUNS.EXEの選手をあげ、なかでも「サイズもあって、ディフェンス、シュート、ドリブルもできるし、当たり負けしない。アメリカでも成功するよ」と#25桂を評価し手放しで褒めた。

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「勝てる試合だった。めちゃくちゃ悔しいです!」岡田麻央(SANKAK.EXE)

SANKAK.EXEの一員として出場していた岡田麻央は、名古屋経済大高蔵高を卒業後、WJBLトヨタ紡織サンシャインラビッツで活躍していた。

開口一番、悔しさ一杯に「勝てる試合だった。もうめちゃくちゃ悔しいです!」と発言した岡田。それもそのはず、グループリーグ2戦目のTOKYO DIME.EXE戦で、最後シャンテル・オサホーがブザービーターを決めるまでは終始リードしていたからだ。

「本当にちょっとの差。最後時間を見ることができていなかった。12秒あると思っていたらなかったとか、攻めきれなかったとか反省材料はたくさんある。ゲーム形式の練習が不足していたのが結果につながってしまった。ちょっとずつ足りなかった」と敗因を語り「あそこはパワーで来られたらしょうがないと割り切り、バスケットカウントを取られないようにしようと話をしていた。諦めないで嫌がらせるようなディフェンスをしようと考えていた」とシャンデル・オサホーとのマッチアップを振り返った。

SUNS.EXEがグループリーグ初戦だったROUND2では、相手の高さに苦しんで得点を重ねられない状況だったようで「TOKYO DIMEの時は、自分たちがオフェンスで出来ない分ロースコアに持ち込もうとして、それは出来ていたと思うが要所で相手に2ポイントを入れられたのは痛かった」と話し、今回の女子カテゴリーは接戦に次ぐ接戦で、優勝チームも全て違う結果になったことも踏まえ「だからこそ、リバウンド1つ、得点1点で勝敗が分かれるので、これからは対応力が求められる」としている。

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6チーム中、唯一プレミアポイントがまだ0ポイントのSANKAK.EXE。World Gamesの出場権は無くなったが、混戦の女子カテゴリーを大いに盛り上げてほしい。