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比江島慎、豪NBLブリスベン・ブレッツへ 成長できる環境を求め海外移籍

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Ⓒマンティー・チダ

「このタイミングで移籍しないと後悔する」比江島が海外移籍を決断

7月19日にBリーグ栃木ブレックスと契約したことを発表した比江島が、オーストラリアNBLリーグ「ブリスベン・ブレッツ」に移籍する。様々な想いが交錯する中、比江島は大きな決断をした。

比江島は8月11日で28歳を迎える。海外挑戦を考えた場合、ラストチャンスと考えても良いだろう。オーストラリアNBLリーグには、「アジア人枠」が各チーム1人ずつありオーストラリア人選手かアジア人か選択することができる仕組みだ。比江島は「アジア人枠」を活用できることを知ってからオーストラリアNBLリーグに関心を示すようになった。

昨シーズンBリーグでMVPを獲得し名実ともに日本バスケ界の顔まで登り詰めた比江島にとって、まさに「このタイミングで移籍しないと後悔する」瞬間でもあった。

オーストラリアNBLリーグは、2018年10月11日にシーズンが開幕する。比江島が所属する「ブリスベン・ブレッツ」の開幕戦はニュージーランドのチームとアウエイで戦う。レギュラーシーズンは2019年2月17日まで行われ、「ブリスベン・ブレッツ」は16日にリーグ戦最終戦をニュージーランドのチームとホームで対戦する。リーグ戦を勝ち抜いた場合、プレーオフに進出する。

比江島は、栃木ブレックスとの契約を解除して移籍し、チームには8月6日に合流する。

比江島慎のこれまでの経歴

中学時代からエースとして活躍し、名門洛南高等学校に進学後も、2年生から主力の一人として、ウインターカップ3連覇の立役者となった。その後、青山学院大学に進学。高校時代の先輩にあたる、湊谷安玲久司朱(横浜ビー・コルセア―ズ)、辻直人(川崎ブレイブサンダース)らと共にプレーをし、インカレ(全日本大学バスケットボール選手権)では2連覇(2010年、2011年)、関東大学リーグ戦も2年生時から3連覇を達成。「比江島タイム」という言葉が飛び出すなど、誰にも止められない爆発力でチームの勝利に貢献してきた。

そして、大学卒業後は当時NBLのアイシンシーホース三河(現シーホース三河)に入団。ルーキーシーズンからスターターとして出場し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。Bリーグに変わっても、2年連続でベスト5に選出され、2017-18シーズンはMVPを獲得した。

日本代表でも、ドライブからの得点、巧みなステップを使ったドリブルやボール運びで、チームを牽引した。先日の「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区1次予選」Window3においても、2次予選進出に大きな役割を果たした。

「ステップを磨けていけば、フィジカルに対応できる」

オーストラリアの選手は、ワールドカップ1次予選を見てもわかる通り、フィジカルが強い。比江島も「フィジカル面で不安はある。ディフェンス面は特に不安」と口にした。しかし、ここをクリアしていかないとリーグ戦で戦うことはできない。比江島に成功できるイメージを聞いてみると「フィジカルで勝負するというより、かわすことが多かったので、今よりステップを磨いていけばやっていけるのでは」と話す。

先日歴史的勝利を飾ったWindow3オーストラリア戦でも、八村塁(ゴンサガ大)、ファジーカス・ニック(川崎ブレイブサンダース)ら、インサイドの選手がゴール下を制し、1点差ながらも勝利をもぎ取った。「塁やニックのおかげでインサイドは世界でも通用することがわかったが、フォワード、ガードでも世界に通用できるようにしないといけない」と比江島が話す通り、全てのポジションを世界基準で考えないといけない。

日本人初のNBA選手となった田臥勇太(栃木ブレックス)からも「自分が後悔する前に行きたいなら行った方が良い」とアドバイスを受け、高校・大学時代の先輩にあたる辻からも「頑張ってこい」と背中を押された。

「自分が海外で成長できれば、代表にも生かせる」

日本代表の中心選手で、2017-18シーズンBリーグMVPプレイヤーとして海を渡る比江島は「自分が成長すること」を第一に掲げた。同時に「プレッシャーと責任もある」と話す。

「BリーグMVPの選手として挑戦するので、当然日本のレベルを見られる。次に海外挑戦を考えている選手のためにも結果を残したい。もし海外でプレーを考えている選手がいるのであれば「行ってこい」と言ってあげたい。出ていくことで何かしら成長ができると思う」とコメントした。

一方で「私生活が不安」と本音を漏らすこともあったが、オーストラリアから帰ってきたときに一回りも二回りも成長した「比江島慎」を見てみたいものだ。日本男子バスケ界発展のためにも大きな第一歩として成功を期待したい。

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