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ウインターカップの出場条件とは?実は都道府県によって予選方式が違う

2017 10/13 10:05Mimu
バスケ
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全国から50校が出場するウインターカップ

ウインターカップに出場することができるのは50校。各都道府県の代表校47校に、夏のインターハイ優勝校・準優勝校の2校、加えて開催地(東京)にはさらに1校分の出場枠が与えられるため、合計で50校になる。

しかし、各都道府県代表の決め方は少しややこしい。インターハイと同じく予選を行って代表を決めるのだが、実はこの予選の方式が、都道府県によって異なっているからだ。
県内のすべての高校が予選に出場する場合もあれば、インターハイ予選で上位に残ったチームのみでリーグ戦やトーナメントを行い、そこで成績上位を収めた高校がウインターカップの予選に出場することができるという場合もある。

インターハイ予選の上位しか出場できない都道府県もある

例えば東京なら、インターハイ予選でベスト8に残った学校のみでリーグ戦を行う形をとる。まずは2チームずつが試合を行い、勝利したチームは決勝リーグへ、敗退したチームは5~8位決定戦リーグへ進出する。
そして決勝リーグに進んだ4チームで総当たり戦を行い、1位と2位になったチームがウインターカップ出場権を得られるということだ。

東京は2校が代表になるため少し複雑だが、神奈川県のように代表が1チームの場合は、単純にインターハイ予選上位8チームだけのトーナメントで代表チームを決めるという県も多い。
上位校のみで予選を行う場合、出場できるチーム数も都道府県によってバラバラで、16チームだったり、32チームだったり、あるいはシードを利用して60チームほどで行う都道府県もある。

全ての高校が予選に参加できる都道府県もある

全学校が出場できる都道府県だと、一次予選と二次予選に分けて進んでいくことが多い。大阪ではすべての学校を8つのブロックに分け、それぞれでトーナメントを行い、そのトーナメントを勝ち上がった8校で二次次予選を行うという方式だ。
ただし、インターハイ予選で上位に進出した高校は、シードによって4回戦からの登場となり、2つ勝つだけで二次予選に進出することができるようになっている。

あるいは、まずはインターハイ上位校を除いたチームだけでトーナメントを行い、二次予選進出校を選出。そして上位校を加えて再び二次予選をトーナメントを行い、代表校を選出するという県もある。いずれにしても、インターハイ予選で上位に進出したチームは、何かしらの形で有利になっている。

全校の平等性をとるか、日程の余裕をとるか

色々な方式があるが、どれも一長一短と言える。上位校のみで予選を行う場合は短い日程ですむが、最初からチャンスが与えられない高校なども出てきてしまう。一方で全校参加方式であればすべての学校にチャンスがあるが、その分日程が長引いてしまう。

実際に大阪では8月からウインターカップ予選が開始しており、他の都道府県でも7月の、インターハイがまだ終わっていない時期から行うこともあるほどだ。東京は11月に行い、祝日も利用して5日ほどで終わらせることができるのだが、どちらが良いかといわれると、非常に難しい話である。

選手達にとって特別な大会となるウインターカップ

こうしてみると、ウインターカップ予選はインターハイ予選とは大きく異なっていることが分かる。
インターハイは5~6月ごろにかけて予選が行われるのだが、基本的には都道府県内のすべてのチームが出場でき、神奈川や大阪などの所属校が多い地区は2チーム、東京は3チーム出場することとなる。大会開催地も1枠増えるため、合計で男女59校ものチームが参加することができるのだ。
やはり比較すると、ウインターカップ出場の方が険しい道のりといえるだろう。さすが、高校バスケの大会の中でも最高峰に位置付けられているだけのことはある。

開催地は毎年東京で、メディアの注目度も高い。来場者数もかなりのものになる。選手たちにとっても、3年生が最後の大会になるため、この大会へかける思いも大きい。
インターハイではさまざまな競技が同時に開催されるが、このウインターカップでは東京競技場を1週間丸々バスケのためだけに使う、文字通りバスケだけの大会なのだ。選手達にとっても高校バスケファンにとっても、特別な大会なのである。