リーグトップの663得点、183本塁打で5年ぶりのリーグ制覇
原辰徳監督が就任した巨人は、昨シーズンのオフに丸佳浩や炭谷銀仁朗など大型補強を敢行し、2014年シーズン以来5年ぶりとなるリーグ優勝を飾った。しかし、決して順風満帆に戦ってきたわけではない。4月は14勝9敗と好調だったが、5月は9勝13敗1分と苦しんだ。この時点では25勝23敗1分と貯金はあったものの首位から5.5ゲーム差離された3位だった。
ようやく交流戦で首位に立ち、前半戦終了間際には10.5ゲーム差まで広げる独走状態。このまま走り抜くかと思われた。しかし、後半戦に入ると突然失速する。8月6日には2位のDeNAに0.5ゲーム差まで詰め寄られる緊急事態となってしまう。そこでズルズルいかないのが、今年の巨人。そこで持ちこたえると、8月24日にマジックを点灯させおよそ1ヶ月後の9月21日にゴールテープを切っている。

リーグ優勝を支えたのは打撃陣だ。663得点、183本塁打はともにリーグトップ。チーム打率.257もリーグ2位となっており、どれも前年から向上させている。新加入の丸、そして坂本勇人の2人が引っ張った。特に坂本は生え抜きの右打者としては、球団史上初めて40本塁打に到達。リーグMVPも受賞したほどだ。
一方の投手陣はチーム防御率3.77でリーグ4位。規定投球回に到達したのも山口俊ただひとりと少し寂しい結果となっている。
出塁、長打、盗塁と様々な項目で数字が改善
打撃面の数字で向上したのは打率と本塁打だけではない。出塁率(.325→.335)と長打率(.403→.422)もそれぞれ改善され、リーグトップの数字となっている。丸の加入が大きいのはもちろんだが、チーム全体の数字をひとりだけで上げるのは不可能。その他の選手も含めて数字を押し上げた。
また意外なところでは盗塁成功率も巨人は優秀だ。盗塁数(61→83)はリーグ5位から2位に向上し、盗塁成功率(.735→.806)もリーグ2位から1位となった。成功率8割超えは12球団で巨人だけとなっている。出塁、長打、そして盗塁とそれぞれの部門の数字が改善されたことで、結果的に得点数も上がったのだろう。
菅野の離脱もあり完投数は激減、K/BBはリーグ2位と好成績
一方の投手陣は苦しんだ。防御率は3.79から3.77と向上したものの、リーグ4位となった。これはエースの菅野智之が腰痛の影響で離脱したことが響いている。その菅野の影響が如実に表れたのが完投数だ。前年はリーグトップのチーム21完投だったが、今年はわずかに3つでリーグ4位となってしまった。完投数が少ないということは、必然的に中継ぎ陣の登板機会が増えることになる。盤石であればそれでもいいが、2019年の巨人の場合はそうではなかった。救援防御率3.68はリーグ4位。先発投手陣の頑張りがもう少し欲しかった。
その他の数字では奪三振数(1040→1139)がリーグ4位から2位へと向上した。それに伴い奪三振率(7.32→8.01)も改善されている。また、K/BB(奪三振と与四球の比率、高ければ制球力があるとされている)は2.55でリーグ2位。リーグトップの阪神(2.56)と遜色ない数字となっている。
被本塁打150本はワースト2位だったが、極端に悪い数字ではなく、投手陣も決して悲観するような内容ではなかった。しかし、2020年シーズンは投手三冠を獲得した山口俊が退団する。すでに先発投手はアンヘル・サンチェスを獲得しているが、チーム内でも若手の突き上げがほしいところだろう。山口の穴を原監督がどのように埋めるかが、連覇への鍵を握ることになる。