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巨人は新外国人獲得で首位固めへ 広島小園が一軍デビュー

2019 6/24 10:55勝田聡
小園海斗,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

巨人が広島をかわして首位奪取

巨人、阪神、DeNA、中日の4球団が交流戦の全日程を終了した。広島とヤクルトが1試合ずつ未消化ではあるが、優勝はソフトバンクに決定。また、パ・リーグが10年連続での勝ち越しを決めている。

そんな中、先週のセ・リーグはDeNAが4勝2敗、中日が4勝3敗で勝ち越した。巨人が3勝3敗の五分。ヤクルトと阪神が2勝4敗、そして広島は1勝5敗と大きく負け越し苦しんだ。

セ・リーグ順位表

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これにより巨人が広島を抜き単独首位に立った。2位には広島が1.5ゲーム差でつけ、以降は阪神、DeNA、中日、ヤクルトの順となっている。3位につけている阪神だが、交流戦を負け越した影響で貯金はわずかに1つとなっており、3位が借金持ちという可能性もありえない話ではなさそうだ。

DeNAはラミレス監督就任後、初の交流戦勝ち越しに成功し、3位阪神に2ゲーム差まで迫っている。昨シーズン交流戦で調子を上げたヤクルトは最終的にリーグ2位にまで上り詰めた。DeNAもこれを足がかりとし、上位浮上のきっかけとできるか注目が集まる。

巨人は首位奪取も菅野智之がまさかのKO

巨人は首位奪取を果たしたものの、チーム状況は盤石とは言えない。6月23日のソフトバンク戦では、エースの菅野智之が2回でノックアウト。初回に先頭打者本塁打を許すなど4失点を喫すると、続く2回には先頭の投手・和田に四球を与えてしまい、マウンドを降りた。プロ入り後自己最短となる1回0/3での降板となったのである。

また、6月19日にはスコット・マシソンが登録抹消された。代わりにライアン・クックが昇格してきたものの、6月22日には登録を抹消されている。このように中継ぎの外国人投手たちが故障も含め、なかなか戦力となっていないのが現実だ。その対策として巨人は中継ぎとしてルビー・デラロサとの契約合意を発表した。

今シーズンのデラロサはマイナー(AAA)で18試合に登板し、防御率2.49、21.2回を投げ29奪三振と奪三振率も高い。日本にフィットすれば面白い存在となりそうだ。もちろん外国人枠の中での争いとなるため、出番が保証されているわけではない。ここから原辰徳監督がどのような起用法を見せるのか楽しみに待ちたい。

このようにエースと中継ぎ投手に不安が残っている巨人。リーグ戦再開までにどこまで取り戻せるか注目だ。

広島はドラフト1位の小園海斗がデビュー

巨人に首位を明け渡した広島は、ドラフト1位ルーキーの小園海斗が6月20日のロッテ戦で一軍デビューを果たした。

「1番・遊撃」として出場した小園は第1打席で安打を放ち、幸先良いスタートを切った。そこから3試合連続でスタメン出場を果たすと、6月22日のオリックス戦では初のマルチ安打も記録する。わずか4試合の出場ではあるが、打率.231(13打数3安打)とドラフト1位の片鱗を見せている。

一方で守備面では不安を露呈した。スタメン出場を果たした3試合全てで失策を記録。現時点で4つの失策は明らかに多い。内野の要である遊撃手だけに安定度を高めていきたいところだろう。

遊撃のポジションにはリーグ3連覇に大きく貢献した田中広輔もいるだけに、リーグ戦再開後、緒方監督がどのように起用していくのか注目だ。

前の週から引き分けを挟んで6連敗中だった阪神は、6月21日の西武戦で久々の白星を飾った。しかし、主力の1人である福留孝介が6月22日に登録抹消となった。チームの軸であるベテラン不在を若手たちで乗り切ることができるか。

DeNAは5年ぶりに交流戦勝ち越しを決めた。野手陣ではネフタリ・ソトがこの週も3本塁打を放ち、22本塁打でセ・リーグ単独トップ。2年連続の本塁打王へエンジンがかかってきた。

中日は離脱していた平田良介が戦列に復帰。初戦こそノーヒットに終わったが、翌日からは3試合連続安打と気を吐いている。打率も3割を超え、リードオフマンとしてチームを引っ張ってくれそうだ。

最下位と苦しむヤクルトは、エース小川泰弘が6月19日のソフトバンク戦で7回2失点(自責1)の好投を見せ、今シーズン2勝目を挙げた。2勝8敗と大きく負け越しているものの、白星がついたのは精神的にも大きいはず。巻き返しに期待がかかる。

※数字は2019年6月23日終了時点