「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

ソフトバンクが首位、2位争いは1ゲーム差に4チームの大混戦【パ・リーグ1週間まとめ】

2019 5/20 15:10勝田聡
現在投手四冠の千賀滉大ⒸYoshihiro KOIKE
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸYoshihiro KOIKE

ソフトバンク:千賀滉大が投手四冠

先週戦績:3勝2敗

ソフトバンクは先週も首位をキープした。週の前半、西武に連敗したことで心配されたがその後3連勝。2位に3ゲーム差をつけており、混戦から抜け出しつつある。

そのなかでエースの千賀滉大が圧巻の投球を見せている。5月18日の日本ハム戦で7回1失点の好投で5勝目をマーク。5勝0敗、防御率1.26、80奪三振、そして勝率10割を合わせて投手四冠と大車輪の活躍だ。

心配されるのは打撃好調の今宮健太である。左足太もも裏の張りで5月19日の試合を欠場。軽症のようだが、今後は状態を見て判断する模様。攻守に渡ってチームの核となっているだけに離脱となれば苦しくなる。

楽天:球団史上初の8点差逆転勝利

先週戦績:3勝3敗

楽天は先週の3勝全てが逆転によるものだった。特に、5月15日の日本ハム戦では序盤から失点を重ね、4回表を終わって0対8。敗戦濃厚だったが、その裏にブラッシュの満塁本塁打が飛び出し、追い上げを開始。9回裏に浅村栄斗の本塁打でなんと同点に。最後は延長11回、ウィーラーの犠飛でサヨナラ勝利を果たし、球団史上最大の逆転劇となった。

明るい話題は他にもある。エースの岸孝之が5月17日に二軍戦で登板。7回無失点の好投を見せ、一軍復帰が秒読み。同じ試合では育成契約の由規もマウンドに登り、2回無失点。支配下登録へ向け一歩前進となった。

また、5月18日にはプロ6年目の今野龍太が初勝利をマークした。2013年ドラフト9位でプロ入り後、故障もあり育成契約になったこともあったが、見事復活を果たした。

日本ハム:清宮幸太郎が二軍戦で一発

先週戦績:2勝3敗

週末のソフトバンク戦で連敗し、2位争いから抜け出すことはできなかった。そのなかで近藤健介が調子を上げてきた。先週は全試合でヒットを放ち、打率.500(18打数9安打)と絶好調。打率も3割に乗せ、ようやく本来の姿に戻ってきたようだ。

中継ぎ陣では堀瑞輝が好調だ。3試合に登板し無失点。許した安打も1本だけと安定感が増している。今シーズンは16試合に登板し、防御率0.98。高卒3年目としては十分すぎる数字で、今後も中継ぎとしてチームを支えていく。

二軍では吉田輝星がウイルス性胃腸炎で5月17日の登板を回避した。その他の選手も体調不良が続出しており、状態が心配される。

一方、清宮幸太郎が二軍戦で実戦復帰。5月19日のDeNA戦では本塁打も放っている。一軍昇格へ向け、順調に進んでいるようだ。

ロッテ:荻野貴司、レアードが打線を牽引

先週戦績:2勝3敗

先々週は5勝1敗と好調だったが、先週は2勝3敗と少しブレーキとなった。そのなかで光ったのが種市篤暉だ。5月16日のオリックス戦で先発すると6回2失点で今季3勝目をマーク。これで先発転向後は3戦3勝となり、ローテーションに定着したと言っていい。

野手陣では荻野貴司が首位打者争いに顔を出してきた。10年目となる荻野だが、規定打席到達はこれまでにない。年間を通じてパフォーマンスを維持できるかが鍵となる。

また、レアードが3本塁打を含む5試合連続安打で、打率.329と再び調子を上げてきた。16本塁打はリーグ2位。山川と本塁打王争いを繰り広げている。

西武:山川穂高が60発超えのハイペース

先週戦績:4勝2敗

この週の西武は4勝2敗と2つの貯金を作った。リーグ5位ではあるが、20勝21敗と借金はわずかに一つ。2位の楽天とは1ゲーム差となっている。

好調なのが山川穂高だ。この週、4本塁打を放ちすでに19本。シーズン換算すると60本を超える64.7本ペース。どこまで本塁打を量産できるか注目が集まる。

投手陣では5月19日のオリックス戦でドラフト1位ルーキーの松本航が初先発。5回2失点で初登板初勝利をマークした。投手陣が課題の西武にとって希望の光となりそうだ。

オリックス:K-鈴木がプロ初勝利でローテーション入り

先週戦績:2勝3敗

オリックスは2勝3敗と今ひとつ波に乗れていないが、そんな中、5月18日の試合で2年目のK-鈴木がプロ初勝利を飾った。1年目の昨シーズンは社会人出身の即戦力候補として期待されながらも未勝利。4試合で防御率8.59と戦力になれなかった。今年は4試合で1勝1敗、防御率1.69と好投を続けている。山岡泰輔、山本由伸、榊原翼とともに若さ溢れる先発ローテーションは魅力たっぷりだ。

野手陣では中川圭太、吉田正尚、大城滉二らが好調だが、先週の15得点はリーグワーストと、得点には中々つながっていない。ここまでのチーム打率.223、137得点もともにワーストとなっており、苦しんでいる打撃陣にカンフル剤がほしいところだ。

※数字は2019年5月19日終了時点