200ホールドはNPB史上3人のみ
4月13日に行われた日本ハム対ロッテ戦。宮西尚生(日本ハム)が、NPB史上初めて通算300ホールドを達成した。
2007年大学生・社会人ドラフト3巡目で日本ハムへ入団した宮西は、1年目から中継ぎとして一軍で起用され、昨シーズンまで11年連続で50試合以上に登板している。2017年には第4回ワールド・ベースボール・クラシックに出場し、ベスト4に貢献。日本を代表する左腕だ。
NPB通算ホールド数ランキングで、200ホールドを超えているのは宮西を含めて3人しかいない。2位が273の山口鉄也(元巨人)で、3位が200の浅尾拓也(元・中日)だ。昨シーズン限りで現役引退している山口と浅尾を除き現役投手に限れば、300はおろか200を超えているのは宮西しかいない。
現役2位はマシソンの166ホールド
ホールドを多く稼いでいる現役投手は誰なのか。ランキングで宮西に続くのは、スコット・マシソンの166ホールドだ。2012年の来日から昨シーズンまでの7年間で、これだけの数字を積み上げてきたことになる。
しかし、今シーズンはウイルス性の疾患で出遅れており、一軍での登板はない。現在35歳とベテランの域に差し掛かかっているが、一軍に復帰すれば今シーズンも終盤を任されることになるはず。200の大台までどれだけ近づけるのか注目だ。
マシソンに続くのが今シーズンからヤクルトに復帰した五十嵐亮太で、現在159ホールドを記録。今年5月には40歳を迎える大ベテランということもあり、今シーズンは勝ちパターン起用ではない。ここまでは中継ぎとして安定した投球を見せており、緊急時に配置転換される可能性もあるが、大きく数字を伸ばすとは考えにくい状況だ。
現役投手で150ホールドを超えているのは宮西を含め3人だけ。マシソンと五十嵐の2人が宮西に追いつき、追い越すのは年齢的にも難しいだろう。
今村猛、三上朋也に宮西超えの可能性?
五十嵐以下は、青山浩二(楽天/144ホールド)、高橋聡文(阪神/141ホールド)、藤川球児(阪神/139ホールド)、増井浩俊(オリックス/139ホールド)と続いている。現時点では、引退した選手を含めて増井までがトップ10入りとなっている。
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※表のホールド数はNPBのみ
現在、青山と高橋が35歳で藤川は38歳。34歳の増井は抑えを任されており、大きくホールド数を伸ばすことは難しい。若手で200ホールド、さらには宮西の背中を追いかけることができそうな投手はいるのだろうか。
29歳の益田直也が128ホールド、31歳の松永昂大が110ホールドとロッテ勢は面白い存在だ。ふたりともこれまでに大きな故障がないのもいい。唯一のネックは抑えに抜擢されることだろう。今シーズンも現時点では益田が抑えで起用されており、ホールドよりもセーブが記録されることのほうが多くなりそうだ。
30歳の三上朋也(DeNA)も111ホールドと十分にチャンスはある。そして4月17日に28歳となった今村猛(広島)が110ホールドを記録しており、年齢、実績ともに宮西を追いかけることは十分に可能だろう。
このように、何名かは宮西の数字を目指せそうではある。だが、なによりも難しいのは故障せずに長い年月を一線級として活躍し続けることだ。宮西は手術を経験しながらも、ここまで投げ続けてきた。調子の悪いシーズンでも悪いなりに50試合は投げてきたのである。今村や三上、そして益田、松永も長きに渡りホールドを積み重ねることができるのだろうか。
※数字は2019年4月18日終了時点