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小園海斗、根尾昂…ドラ1たちはキャンプでどう?〜セ・リーグ編〜

2019 2/15 07:00勝田聡
根尾昂,ⒸYoshihiro KOIKE
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ⒸYoshihiro KOIKE

広島・小園海斗は二次キャンプも一軍帯同

広島のドラフト1位小園海斗(広島)は高卒新人ながら、一軍スタートを勝ち取った。キャンプ初日の挨拶で駄目出しを食らったが、練習では何とか食らいつき、沖縄で行なわれる二次キャンプのメンバーに名を連ねている。ここからは、より実戦的な練習も増えてくる。開幕一軍メンバーへ向け、なんとか結果を出したいところ。

チームの先輩である鈴木誠也は1年目から一軍で11試合に出場したが、開幕は二軍スタート。プロ初安打は9月半ばだった。鈴木の背番号「51」を受け継いだ小園は偉大なる先輩を超えることができるだろうか。

ヤクルトのドラフト1位清水昇(国学院大)は新人合同自主トレ中から、果敢にブルペン投球を繰り返していた。そのかいもあり、キャンプで一軍スタートを勝ち取っている。開幕一軍へ向けて順調に過ごしていたが、第1クール中に体調不良で離脱。新人恒例の浦添観光も辞退となってしまった。すでに復帰しており、ローテーション入りを目指すことになる。

ヤクルトの先発ローテーションを見ると、小川泰弘、デービッド・ブキャナンが軸となり、その2人に原樹理、高梨裕稔が続いている。そして5番手以降は星知弥や高橋奎二といった若手、石川雅規や山中浩史、寺原隼人といったベテラン、そして新外国人であるアルバート・スアレスの競争となっている。ここに食い込んでいくためにも、実戦で結果を残したい。

巨人・高橋優貴はローテーション争いへ

巨人のドラフト1位・高橋優貴(八戸学院大)は好投を続けている。2月5日に行われたフリー打撃では岡本和真や阿部慎之助といった主力から三振を奪った。その後2月10日に行なわれた紅白戦では先発を任され3回1失点。沖縄で行われる二次キャンプにも一軍帯同することが決定した。

巨人の先発ローテーションは菅野智之、山口俊以降は競争が巻き起こっている。このまま好投を続けることで、開幕ローテーション入りが近づくはずだ。北東北大学リーグ最多の301奪三振を記録した左腕に期待がかかる。

先発ローテーション入りを期待されているDeNAの上茶谷大河(東洋大)も一軍でスタートを切った。昨年の新人王である東克樹が肘を痛めた影響で出遅れている中、順調にブルペンで投球を重ねている。第2クールまでに紅白戦や練習試合が組まれておらず、実践登板はない。より実戦的な練習の増える第3クールでの投球に注目したい。

中日・根尾昂は肉離れで二軍スタート

今年、一番の注目となっているのは根尾昂(大阪桐蔭高)だ。当初、一軍スタートが決定していたが、肉離れで二軍スタートに変更となった。そのなかで徐々に強度を上げた練習に取り組み、第2クール終盤では屋外でのフリー打撃を行っている。与田剛監督は一軍昇格に含みを持たせており、キャンプ中の合流もありそうだ。

12球団唯一の社会人出身でドラフト1位となった阪神の近本光司(大阪ガス)も一軍スタートを勝ち取っている。紅白戦では2試合連続で安打を放つと、盗塁を決め自慢の足をアピールすることに成功した。

阪神の外野を見渡すと糸井嘉男、福留孝介と両ベテランが主力として君臨。残った1枠を髙山俊や中谷将大らと争っている。どの選手も一長一短あり、決め手にかけるのが実情。走攻守でアピールできれば開幕一軍だけでなく、スタメンも夢ではない。最下位脱出のためにも即戦力ルーキーが起爆剤となることを期待したい。