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王、浅村、松田? 2019年各チームのキーマンはだれだ?【パ・リーグ編】

2019 1/10 11:00勝田聡
野球ボール,ⒸShutterstock.com
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台湾の「大王」こと王柏融には日台が注目

2018年のパ・リーグは西武が「山賊打線」の圧倒的な攻撃力で、10年ぶりにリーグ優勝を果たした。しかし、クライマックスシリーズでは2017年の覇者であるソフトバンクに敗れ、日本シリーズへの出場は叶わなかった。今季は互いに打倒を目指すこととなる。

その他の4球団も「打倒西武」、「打倒ソフトバンク」だ。そのなかで2019年のキーマンは誰になるのか探ってみた。

【西武:多和田真三郎(投手)】

西武はエース格の菊池雄星がMLBのマリナーズ移籍で退団。さらに浅村栄斗、炭谷銀仁朗がFA宣言で移籍と戦力の流出が大きかった。そのなかで注目したいのが多和田真三郎だ。

大卒4年目となる2019年は消去法ではあるもののエース扱いされることは間違いない。2018年も16勝をマークしているが、打線の援護があってのものだった。2019年、多和田に大きな打線の援護がなくとも勝ちがつくような投球ができれば、2連覇も夢ではない。本当の意味での「エース」になれるか注目したいところだ。

<2018年成績>
多和田真三郎
26試合/16勝5敗/172.2回/奪三振102/与四球47/防御率3.81

【ソフトバンク:松田宣浩(内野手)】

日本一2連覇を達成したソフトバンクだが、ペナントレースでは西武に敗れ2位でシーズンを終えている。2019年はリーグ制覇からの日本シリーズ3連覇が目指であることは言うまでもない。

そこでキーマンとなりそうなのが、三塁の松田宣浩だ。これまで攻守ともに存在感を発揮してきた松田だが、2018年終盤は不振でスタメンを外れる機会もあった。松田も2019年は36歳となる。「世代交代」を考えると、そろそろ後継者の育成が必要になってくる時期だ。

松田自身が成績を残すことも大事だが、後継者のメドを立てたいシーズンとなる。工藤公康監督がどのように起用していくのかが大きなポイントとなりそうだ。

<2018年成績>
松田宣浩
143試合/打率.248/32本塁打/82打点

【日本ハム:王柏融(外野手)】

このオフに日本ハムは大きな補強を行った。そのひとりが台湾球界のスーパースターであり「大王」と呼ばれる王柏融だ。左の強打者として大きな期待がかかっている。左翼もしくは指名打者として出場することが濃厚となっており、求められるのは打撃成績。近藤健介、中田翔とともに主軸に座ってもおかしくない数字を出すことが最低条件だろう。

入団時にはイチロー(マリナーズ会長付き特別補佐)を引き合いに出されていたが、圧倒的な成績を残すことができるだろうか。

<2018年成績>
王柏融
(台湾)118試合/打率.351/17本塁打/84打点

西、金子が抜けたオリックスは山岡泰輔に期待

【オリックス:山岡泰輔(投手)】

オリックスは2019年から西村徳文監督が指揮を執るが、西勇輝、金子千尋(現・金子弌大)とふたりのローテーション投手が退団となり、苦しい船出となった。そのなかで期待したいのが3年目を迎える山岡泰輔だ。2018年は不振もあり一時的に先発から外れ、中継ぎも経験した。その成果なのか終盤戦では自身初の完封勝ちも収め、みごとに甦った。2019年はエース格の投球に期待したい。

<2018年成績>
山岡泰輔
30試合/7勝12敗/146回/奪三振121/与四球49/防御率3.95

【ロッテ:井上晴哉(内野手)】

ロッテに待望の大砲候補が誕生した。「アジャ」こと井上晴哉だ。井上は大砲候補と期待されながら、ここまでの4年間で放った本塁打は4本と苦しんだ。しかし、昨季はキャリアハイを大きく更新する24本塁打を放ち、4番に定着。この井上の躍進は5位と低迷したなかで、数少ない明るい話題でもある。

この勢いを1年で終わらせることなく、継続してこそ強打者への道が拓かれる。2019年も同様の活躍を見せ、チームを上位に導きたい。

<2018年成績>
井上晴哉
133試合/打率.292/24本塁打/99打点

【楽天:浅村栄斗(内野手)】

2018年シーズンの楽天は大きく苦しんだ。6月半ばには梨田昌孝監督が辞任し、その後ジャフェット・アマダーに禁止薬物の使用が発覚。順位は最下位となってしまった。しかし2019年いや、このオフから石井一久氏をGMに据え、大きく生まれ変わろうとしている。なんといっても浅村栄斗を獲得が大きい。主軸を打てる二塁手の加入で打線は大幅に強化された。後ろを打つ打者の成績も重要だが、まずは本人が結果を出さなければ始まらない。新天地での浅村に期待したい。

<2018年成績>
浅村栄斗
143試合/打率.310/32本塁打/127打点