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阿部慎之助は400号まであと1本 来季達成しそうなプロ野球個人記録

2018 11/18 11:00勝田聡
阿部慎之助, ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

福浦に続く2000本安打到達者は2020年?

今シーズン、福浦和也(ロッテ)が史上52人目となる、2000本安打を達成した。ここ数シーズンは不振や故障で、思うような成績を残すことができていなかった。しかし、25年目の今シーズンは開幕一軍をつかみ、スタメンや代打で随所にベテランとしての存在感を見せてきた。

5月半ばに一時的な登録抹消はあったが、すぐに復帰。その後は、2000本安打を達成するまで一軍の戦力として戦ってきた。2000本安打達成後は登録抹消されたが、すでに来シーズンの現役続行を表明しており、さらなる上積みを目指す。

さて、ここで来シーズンに達成されそうな記録には、どのようなものがあるかを探ってみたい。

野手では、名球会入りの条件となる2000本安打間近の選手はいない。日本球界だけにおける成績で、2000本安打に最も近いのは福留孝介の1808安打だ。福留はMLBで498安打を放っており、すでに日米通算で名球会入りを果たしている。その福留に続くのはオリックスを自由契約となった中島宏之の1759安打。2000本まで241本となっており、到達は難しい。

その他には栗山巧(西武)が1722安打、坂本勇人(巨人)が1711安打と続いている。しかし、中島同様に来シーズン中の到達は難しく、早くても2020年シーズンとなりそうだ。

阿部慎之助が400号まであと「1」

名球会入りの条件とはなっていないが、本塁打で節目の記録に到達しそうな選手はいる。今シーズン終了時点で399本塁打と、400号まであと1本に迫っているのが阿部慎之助(巨人)だ。2001年のルーキーイヤーから18年連続2ケタ本塁打を記録し、ここまでの数字を積み上げてきた。

今シーズンは代打・一塁での出場がメインとなっていたが、来シーズンは捕手に復帰することが濃厚。原辰徳監督がどのような起用をするか定かではないが、節目の1発は早い段階で達成したいところだ。

阿部と同様に400号本塁打が間近に迫っているのが、海外FA権を行使しながらも残留を表明した中村剛也(西武)だ。今シーズンは6月終了時点で、わずか3本塁打と不振が長引いた。しかし、7月以降は本来の力を見せ、25本塁打を上乗せした。

97試合の出場と、昨シーズンよりも18試合も少ない起用の中、本塁打数は1本増加させ28本。通算385本塁打となり、400本塁打まではあと15本。開幕から本来の調子を出すことができれば、前半戦で到達することも十分に考えられる。残留を喜ぶファンの前でメモリアルアーチを放ちたい。

もう1人、注目したい選手がいる。ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)だ。現時点では来シーズンの契約は決まっていないが、本人、球団ともに契約の意向を持っており、残留は確実視されている。来シーズンもヤクルトのユニフォームを着ることが濃厚だ。

そのバレンティンは通算255本塁打を放っており、節目の300本塁打まであと45本。並の打者なら到達は不可能だが、シーズン最多本塁打記録保持者でもあるバレンティンなら、もしかして……、と期待せずにはいられない。

糸井嘉男は300盗塁到達なるか?

足のスペシャリストの名前が並ぶ盗塁はどうだろうか。今シーズンで荒木雅博(中日)、松井稼頭央(西武)、本多雄一(ソフトバンク)など、300盗塁以上を記録している選手がそろって引退。糸井嘉男(阪神)の288盗塁が現役最多となる。糸井は来シーズン38歳となるが、今シーズンも22盗塁を記録しており、故障がなければ達成の可能性は高そうだ。

その糸井に続くのは西川遥輝(日本ハム)の226盗塁となっている。西川は2年連続盗塁王に輝いている球界きっての韋駄天だが、自己最多盗塁は今シーズンの44個。74盗塁はさすがに厳しい。早くても2020年の到達となりそう。

このように来シーズン中は、2000本安打到達者は不在となりそうだが、400号本塁打、300盗塁といった、その他の節目を記録する選手は生まれそうだ。メモリアル達成のXデーはいつになるのだろうか。開幕から目が離せない。