フェニックスリーグで本塁打を量産する村上宗隆
2017年のドラフト1位でヤクルトに入団した村上宗隆が、フェニックスリーグで本塁打を量産している。10月23日の試合終了時点では12試合を消化しているが、全試合で4番を張り、7本塁打を記録しているヤクルト。10月10日の試合では3打席連続弾を放ち、ファンの度肝を抜いた。今シーズン二軍で17本塁打を放ち、一軍でも初打席初本塁打を放った大物ルーキーが、秋にも躍動しているのだ。
また、このフェニックスリーグでは三塁だけではなく、一塁守備にも多くついている。指名打者制のないセ・リーグでは、守備できない選手がスタメンに名を連ねることはできない。一塁や三塁をこなせるようになることが、一軍定着への近道と言える。
30本塁打を期待できる山田哲人とウラディミール・バレンティンが、大砲となるヤクルト。その他2桁本塁打の打者と言えば、左打者の雄平(11本)と青木宣親(10本)、西浦直亨(10本)と中距離ヒッターの3人のみ。そのため、チームにとって若い左の大砲候補が大きな戦力になることは間違いないだろう。
一方、三塁の守備は川端慎吾(67試合)、大引啓次(44試合)、藤井亮太(33試合)と、固定できなかった。レギュラーとして期待されていた川端だったが、開幕早々に起こった頭部死球の影響があってか、シーズンを通して結果を残すことができていない。
一塁は本来外野手である坂口智隆をコンバートし、今シーズンを乗り切った。慣れない守備位置にも関わらず、打率は3割を超え、チーム2位の躍進に大きく貢献した。しかし本塁打は3本と長打力のある打者ではない。来シーズンではないにしろ近い将来、村上が長距離砲として一塁起用されることも十二分にあるはず。
このようにチーム事情的に考えても村上はマッチする。一塁、三塁を守れる長距離砲としての開花はいつになるだろう。まずはこのオフに、攻守ともパワーアップすることを期待したい。