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大躍進のヤクルト!ファンの声燕を背に夢へと続く道をまた歩み出す

2018 10/17 11:00勝田聡
東京ヤクルトスワローズ,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

96敗……屈辱の昨シーズン

2015年のセ・リーグ制覇から、わずか2年で最下位に転落したヤクルト。チームでは球団史上ワーストとなる96敗、借金51、交流戦最下位、チーム打率、本塁打数、防御率、失策数はすべてリーグワースト。チームの顔でもある山田哲人の不振や、2桁勝利達成者の不在など散々な結果だった。一部のファンからは「シャワーが長い! 」など、少し笑ってしまうようなものも含めたヤジが、クラブハウス前で飛ばされることも。

シーズンオフには小川淳司監督が就任し、ヘッドコーチにはOBである宮本慎也氏を起用。石井琢朗氏、河田雄祐氏と広島を強くした要素のひとつである両コーチを招聘。さらにはメジャーリーガー・青木宣親を補強と、大きくチームを変えようという意思が伺えた。それは「Swallows RISING」というスローガンにも現れている。

公式ホームページには下記のように記されている。

「この悔しさを胸にもう一度立ち上がり、再び上を目指そう。」
今年のスローガンの「Swallows RISING」という言葉にはそのような想いが込められています。

《関連データ》東京ヤクルトスワローズ


チーム一丸となって上を目指すことを掲げたのだ。

振り幅の大きかった今シーズン

序盤は首位に立つこともあった今シーズンのヤクルトだが、徐々に後退。今シーズン最大の借金「11」を抱えた5月25日の時点では、昨シーズン同様の最下位に。だが、その直後に開幕したセ・パ交流戦で初の最高勝率を獲得。借金を一気に「3」にまで減らし、息を吹き返した。

「今年はもしかして…」と期待を抱かせるような快進撃。しかし、喜びも束の間。6月下旬から負けが込みはじめ前半戦を8連敗で終え、最下位で後半戦の開幕を迎えることとなったのである。まさに上下の振り幅が大きい前半戦だった。

反対に、「去年と一緒か…」と感じたファンも多いはずだ。しかし、今シーズンのヤクルトはひと味違った。後半戦を連勝でスタートすると、1敗を挟みながらの7連勝で盛り返す。その後も連敗はあったが最大「3」で食い止め、前半戦のような大型連敗はなくなり、9月6日、7日を最後に連敗はなくなった。

広島が独走態勢に入ったセ・リーグでは、他5球団が2位、3位争いをしていた。そんななか、チーム一丸となってコツコツと白星をつかみ取っていったヤクルト。その結果が75勝66敗2分、貯金「9」という数字に表れている。

惜しくも優勝は広島に譲ったが、堂々の2位。昨シーズンは96敗を喫したチームとは思えないほどの躍進で、3年ぶりにクライマックスシリーズの出場を決めた。

迎えたクライマックスシリーズでは巨人に敗れた。特に菅野智之にノーヒットノーランを許した2戦目は、圧倒的完敗という結果に。最下位から2位まで上昇したものの、その先には今一歩届かなかった。

来シーズンへ向けて

圧倒的惨敗からわずか1年でチームは大きく変わった。成績面にもそれは大きく現れている。

成績比較


もちろん、個人成績も多くの選手が向上している。

山田哲は3度目のトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成、ウラディミール・バレンティンは打点王を獲得した。坂口智隆、雄平、青木と山田哲を含め4人が規定3割に到達。西浦直亨は遊撃手のレギュラーを手に入れた。

投手陣では近藤一樹が最優秀中継ぎのタイトルを獲得し、石山泰稚はクローザーに定着。原樹理が覚醒し、小川泰弘は離脱がありながらもエースの投球を見せた。

それでもリーグ優勝には届かず、クライマックスシリーズではファイナルステージにも進出できなかったのが現実だ。

敗退後には、多くのファンが首脳陣や選手の去り際を見るために球場へ残っていた。それは罵声やヤジなど飛ばすためではなく「今年はありがとう」「来年、頼むぞ」と大きな声燕(援)と拍手を贈るためだった。

秋季キャンプからは、日本一を目指して「夢へと続く道」をまた歩み出す。来シーズンは1日でも長く野球ができることを期待したい。

※数字は2018年10月14日終了時点

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