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高卒ルーキーの陰で1軍へ着々 岩見、若林ら大学・社会人野球出身のホープたち

2018 9/10 12:03勝田聡
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「パワー」で一軍昇格を目指す岩見

清宮幸太郎(日本ハム)を筆頭に話題が多い今シーズンの高卒ルーキーたち。しかし、ルーキーは高卒だけではない。大卒・社会人組では東克樹(立命館大→DeNA)や藤岡裕大(トヨタ自動車→ロッテ)らが、開幕から一軍で存在感を発揮しているのだ。

一軍だけではない、二軍でも多くの大学・社会人組が結果を残している。大卒野手では岩見雅紀(慶応大→楽天)もそのひとりだ。

慶応大からドラフト2位で「大砲候補」として楽天入団し、ここまで101試合で打率.279、11本塁打、38打点の記録を残し一軍へアピール。リーグワースト4位の100三振がネックだが、長距離砲に三振はつきもの。豪快なフルスイングで打点を積み重ね大砲候補から大砲へと進化したいところ。

一軍では14打数ノーヒットとまだ安打は出ていないが、シーズン最終盤に再昇格し初安打、そして初本塁打を目指す。

守備「万能」の北村、島田、熊谷は「足」を生かす

北村拓己(亜細亜大→巨人)も打率.266、5本塁打、39打点と結果を残している。一軍ではわずか1打席とまだ多くのチャンスを与えられていないが、二軍で結果を残し再昇格を果たしたい。守備では遊撃を中心に二塁、三塁もこなしておりユーティリティーとしての役割も期待できる。

島田海吏(上武大→阪神)、熊谷敬宥(立教大→阪神)も「足」で結果を残している。ここまで島田が25盗塁、熊谷が23盗塁とウエスタンリーグの盗塁ランキングで1位と3位につけているのだ。両選手ともに打率は2割前半。打撃技術を上げ、昇格のチャンスを待ちたい。

岩見雅紀,北村拓己,島田海吏,熊谷敬宥,成績

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結果が欲しい社会人組

社会人組では若林晃弘(JX-ENEOS→巨人)も二軍で好調だ。一軍昇格も果たしており二軍での出場試合数は多くないが、打率.299、6本塁打、30打点。二塁(8試合)、三塁(22試合)、遊撃(21試合)、外野(25試合)と複数ポジションを守ることができるのもアピールポイントのひとつとなっている。

若林とJX-ENEOSでプレーしていた塩見泰隆(ヤクルト)も二軍で結果を残している。故障もあり5月、6月は二軍でも試合に出場できなかった。しかし、7月に復帰してからは一時打率3割を超えた。8本塁打とパワーもあり、高齢化が進む一軍外野を期待されている。一軍でのスタメン抜擢もあったが、ここまでノーヒット。ポジション争いに加わるためにもまずは1本欲しい。

来季はチームの中心選手へ

その他には山足達也(Honda鈴鹿→オリックス)や西村凌(SUBARU→オリックス)のふたりも昇格降格を繰り返しながら結果を残している。山足は8月にファームではあるが月間打率.333を記録し、9月7日に5度目の一軍登録を勝ち取った。西村も二軍で打率3割を超えており、9月1日に4度目の一軍昇格を果たした。

大学・社会人出身のルーキーたちも二軍で奮闘している選手は多い。今は知名度で高卒ルーキーに負けているが、来シーズンにはチームの中心選手への道を歩んでいるかもしれない。

岩見雅紀,北村拓己,島田海吏,熊谷敬宥,成績

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