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ヤクルト・原&井野の防御率は1.64 相性抜群でプロ初完封も達成

2018 8/18 07:00栗栖章
野球ボール,ⒸShutterstock.com
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プロ初完封

16日に神宮球場で行われたヤクルト対巨人戦で、原樹理が9回を投げて被安打4、12奪三振と文句のつけようがない投球を見せ、プロ初となる完封勝利を達成。しかし、この日の影のヒーローはスタメン捕手として出場し、好リードを見せ原を引っ張り、5回にはタイムリー二塁打を放ち追加点を奪った捕手の井野卓だった。

8月2日から原とバッテリーを組んだ井野は7回2失点の投球を見せ、次の9日の試合でも6回3失点とQSを達成。そして16日には完封と、相性の良さを見せている。計算すると、原が先発し、井野がスタメンの時の防御率は1.64。原のシーズン防御率が3.47であることを考えると、その差は大きい。

16日のヒーローインタビューで「中継ぎを経験して、一球一球の大切さに気がついたことが完封勝利に繋がった」 と原が語っていたように、井野のリードだけが好成績に結びついたとは言えない部分もある。だが、同時に「井野さんが引っ張ってくれた」とも語っており、少なからず好影響を与えてはいるようだ。

井野に注目

井野は2005年に楽天からドラフト7位指名を受けた捕手で、既にプロ13年目を迎える35歳。2017年までプロ通算で62試合しか出場しておらず、この年もわずか7試合の出場に留まっていた。しかし、今季は2008年の23試合出場を上回る24試合に出場し、キャリアハイの成績を残している。失礼な言い方かもしれないが、予想外の活躍だったと言える。

打率.158、本塁打0と打撃では苦労しているが、守備面では12日に先発投手の石川雅規を引っ張り、7回まで完全試合ペースの投球を引き出すなど、功績残している。

5月23日の一軍登録以来、途中出場が多かった井野だが8月からはスタメン出場の機会が増え、中村と併用される形で起用されている。中村と井野のスタメン出場がどのような基準で分かれているのかは不明だ。しかし今後も井野が出場する際は、先発投手の成績に注目してみると面白いだろう。