バレンティンは60発を放つも打点王ならず
セ・パ交流戦で快進撃を見せ「混セ」を演出しているヤクルトは、中継ぎ投手陣の活躍が大きく取り上げられている。しかし、野手陣も負けていない。
上位打線をみると山田哲人こそ6月に入り低調だが、二軍から戻ってきた川端慎吾や青木宣親といった首位打者経験者の2人が調子を上げてきた。4番を任されているバレンティンもセ・リーグの本塁打、打点ランキングで首位に立つ活躍を見せている。
そのバレンティンは2011年に来日すると、同年から3年連続本塁打王を獲得しそのパワーは誰しもが認めているところだろう。また2013年にはプロ野球新記録となる60本塁打を達成するなど、球史に残る長距離打者なのは間違いない。しかし、意外にも打点王のタイトルを獲得したことがないのだ。
2013年に60本塁打を放ったシーズンは131打点をマークしたものの、ブランコ(DeNA)が136打点を記録しておりタイトル獲得はならなかった。その後は故障もあり、打撃3部門におけるタイトル獲得はない。今シーズンは久々のチャンスとなりそうだ。
打点王は自身だけでなく、その前を任されている打者の出塁が大きくものをいう。ヤクルトの打線を見てみると、6月23日の巨人戦まで山田哲、青木、川端といずれも打撃に定評のある選手がバレンティンの前を打っていた。さらに、翌日の試合から打撃好調の西浦を1番に上げ、上位打線の強化を図っている。バレンティンの前を打つ3人が好調を維持し、出塁を重ねることができれば、自ずとタイトル獲得に近づくだろう。
<今シーズン成績>
バレンティン(ヤクルト)
65試合/打率.248/17本/51打点