高校時代のライバル安田は4番も経験!
2017年ドラフト会議では、清宮の他に安田尚憲(ロッテ)、中村奨成(広島)、村上宗隆(ヤクルト)、吉住晴斗(ソフトバンク)と計5人の高校生がドラフト1位でプロ入りしている。そのなかで一軍デビューを果たしたのは、清宮ただひとりだった。高校生史上最多となる7球団競合は、伊達ではなかったということだ。
履正社高時代から清宮と比較され続けてきた安田は、未だ一軍でのプレー経験がない。だが、キャンプ中の対外試合では4番を務めており、井口資仁監督が注目していることは間違いないといえる。
二軍では出場3試合目で初本塁打を放ち47試合に出場し、打率.267、3本塁打、24打点とまずまずの数字だ。しかし、打撃が優先される三塁(47試合)や一塁(7試合)の守備として出場していることから、すぐの一軍昇格・レギュラーはむずかしいと思われる。今シーズンは二軍で鍛え、来シーズン以降の昇格に期待したいところだ。
昨夏の甲子園では、大会新記録となる6本塁打をマークし大きな話題を集めた中村だが、ポジションが捕手ということもあり、一軍での活躍は少し先になりそうだ。
一方、チームメートで1学年上の坂倉将吾はルーキーイヤーに二軍で結果を残し、シーズン最終盤で一軍切符をつかんでいる。また短期間だが、2年目となる今シーズンも一軍に昇格し8試合に出場している。
活躍次第では一軍でチャンスも与えられるだけに、まずは二軍で実績を残したい。
村上は菊池雄星から1発!
ヤクルトに入団した村上宗隆はプロ入り後、打撃力を生かすために捕手から三塁へとコンバートされた。二軍では開幕から好調をキープし、3月の月間打率は.389と高卒とは思えない活躍を見せた。
初めて経験する長いシーズンの疲れからか、現在の成績は打率.259と下降している。しかしながら5月25日には、二軍で調整中だった西武のエース・菊池雄星から本塁打を放ち、才能の片鱗を見せている。
川端慎吾の不振もあり、一軍の三塁は確固たるレギュラーが不在だ。長打力が売りの村上がその穴に埋まることに期待したい。
同期のドラフト1位のなかで、唯一の高卒投手である吉住。現時点で、一軍・二軍ともに登板はないものの、三軍では6試合に登板し1勝1敗、防御率7.27ながら11奪三振(8.2回)という成績を残している。
数年の間は三軍として試合に出ながら、じっくり身体作りをし、一軍登板を目指すのもひとつだろう。
二軍・三軍ではあるものの各自持ち味を発揮させながら実戦で結果を残し、一軍昇格を目指す清宮と同期の高卒1位たち。はたして数年後に、一軍で活躍する彼らを見ることができるのか、非常に楽しみだ。
【2017年高卒ドラフト1位成績】
- 清宮幸太郎(日本ハム)
(一軍)21試合/打率.179/1本塁打/2打点
(二軍)16試合/打率.273/6本塁打/16打点
- 安田尚憲(ロッテ)
(一軍)出場なし
(二軍)47試合/打率.265/3本塁打/25打点
- 中村奨成(広島)
(一軍)出場なし
(二軍)43試合/打率.208本塁打/8打点
- 村上宗隆(ヤクルト)
(一軍)出場なし
(二軍)43試合/打率.259/4本塁打/31打点
- 吉住晴斗(ソフトバンク)
(一軍)出場なし
(二軍)出場なし
※数字は2018年5月29日終了時点