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移籍の野上、増井はどうなった 昨季FAで国内移籍した選手のここまで

2018 5/30 14:44勝田聡
野上亮磨ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

国内移籍を果たしたのは5選手

FA宣言、トレード、戦力外からの再契約など所属先が変わるパターンは複数ある。まずはFAによる移籍を果たした選手を見ていきたい。

昨シーズンオフにFA宣言をしたのは7選手だった。そのうち、涌井秀章(ロッテ残留)と平野佳寿(オリックス→ダイヤモンドバックス)を除いた5選手が所属を国内球団に移している。

【2017年オフのFA宣言選手】

  • 野上亮磨(西武→巨人)
  • 増井浩俊(日本ハム→オリックス)
  • 大和(阪神→DeNA)
  • 鶴岡慎也(ソフトバンク→日本ハム)
  • 平野佳寿(オリックス→ダイヤモンドバックス)
  • 大野奨太(日本ハム→中日)
  • 涌井秀章(ロッテ)

5月に入り無失点の増井

移籍後の活躍を見ると、現時点では増井浩俊が頭ひとつ抜けていると言える。日本ハム時代同様にオリックスでも守護神を任された増井。初登板で2失点を喫する不安な開幕だったが、それ以降は安定しており5月に入ってからは無失点投球を続けている。

現在13セーブでパ・リーグトップとなっており、昨シーズンの14.01には及ばないが奪三振率は11.12。今シーズン、セーブをマークしている投手の中では、デニス・サファテ(13.50)に次ぐ2位の数字だ。

この好調をキープし、自身初の最多セーブへ向け突き進みたい。

野上は先発ローテとして期待されるも……

3年総額4.5億円(推定)という大型契約で西武から巨人へと移籍した野上亮磨。マイルズ・マイコラス(現・カージナルス)が抜けた穴を埋める活躍が期待されていた。

しかし、ここまで9試合中4勝4敗、防御率は5.07と不安定。投球回数は49.2回となっており平均投球回は6回に届かない。先発ローテーションの一角としては最低限、6回までは投げきりたいところ。

セ・リーグでのチーム順位は現在4位。少しでも長い回を投げ勝利に貢献したい。

鶴岡慎也は古巣に戻り出場機会増!

野手陣では、古巣に戻った鶴岡慎也(日本ハム)が頑張っている。昨シーズンは甲斐拓也の台頭もありソフトバンクで29試合の出場に留まっていたが、今シーズンはすでに32試合に出場。
スタメンでの出場機会も多くなり、戦力としてチームの上位争いに大きく貢献している。近年、日本ハムは捕手併用制を敷いていることもあり、清水優心との併用が続くがベテランらしく豊富な経験で扇の要を守りたい。

守備のスペシャリストとして期待されていた大和(DeNA)。開幕から「2番・遊撃」で出場を果たすも、ゴールデンウィーク明けからは下位打線を任されるようになり、5月9日からは9番となった。
打率は2割前半と苦戦を強いられているが、好調な上位打線に繋ぐために9番としての役割を果たしたい。また、失策数が「7」と少し多いものの、守備でチームを救った場面は数知れず。数字に表れない部分の貢献度は高いと言えそうだ。

中日へ移籍した大野翔太は松井雅人、木下拓哉と併用されながら29試合に出場している。しかし打率は.164と低迷。また、盗塁阻止率.138はセ・リーグでワーストとなっている。打撃・盗塁阻止と両面で奮起したい。

国内チームへ移籍を果たしたFA選手達の成績を見ると、増井、鶴岡のふたりが結果を残していると言える。その他の選手にはここからの巻き返しに期待したいところだ。

※数字は2018年5月29日終了時点