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【西武】戦力大幅流出も外国人選手と松井稼頭央の復帰で踏みとどまれるか?

2018 2/6 15:51mono
野球ボール,グローブ
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15年ぶりに松井稼頭央が復帰!

このオフの西武は大きな戦力ダウンがあった。菊池雄星に次ぐ11勝をマークした野上亮磨が、FA宣言で巨人へ移籍。
またセットアッパーとして64試合に登板し、32ホールドをマークしたシュリッターも退団。そして、ポスティング制度を用いて牧田和久がMLBのパドレスへと移籍した。
このように先発・中継ぎともに大きな戦力流出となっている。

一方の補強は、野上の人的補償として高木勇人、新外国人としてファビオ・カスティーヨ、ニール・ワグナーを獲得。また、楽天を自由契約となった松井稼頭央とも契約し、15年ぶりに復帰した。
松井は選手兼任コーチとなり若手選手への指導にも期待がかかる。

高木は、2017年シーズンにわずか1勝(2敗)と結果を残すことができなかったが、ルーキーイヤーの2015年に9勝をマーク。ローテーション投手として1年間活躍することが期待される。
お立ち台での迷?セリフにも注目したいところだ。

カスティーヨは、2017年にドジャースでメジャーデビューしたものの、2試合の登板で防御率13.50と結果を残すことができなかった。マイナーでは25試合(内先発16試合)に登板し4勝9敗、防御率4.04の成績を残している。
野上に代わり先発として起用されることが濃厚だ。日本で実績を残し、メジャー復帰の夢を掴みたい。

もうひとりの外国人選手であるワグナーは、2011年にアスレチックスでメジャーデビュー。2012年はメジャーでのプレーはなかったものの、2013年にはブルージェイズで36試合に登板し、2勝4敗、防御率3.79の成績を残している。
その後出番は減り、2015年以降メジャーでのプレーはなかった。
しかし、マイナー通算427試合(内先発1試合)に登板し、防御率3.59と中継ぎ適性はある。シュリッターの代役としてセットアッパーで起用されるだろう。勝利の方程式入りに期待したい。

また、松井の復帰も大きい。2003年以来15年ぶりの復帰となるが、精神的な支柱としての役割も担うことになるだろう。
2017年シーズンは日本においてのキャリアワーストとなる44試合の出場にとどまった。心機一転、古巣で最後の花を咲かせてもらいたい。

先発・中継と大幅な戦力流出……

投手陣の中心は、球界を代表する左腕となった菊池だ。2017年シーズン中に二段モーションを指摘され、フォーム修正を余儀なくされた。
しかし、そのアクシデントをものともせずに好成績を残している。このオフに二段モーションに関するルールの変更もあり、2018年シーズンはさらなる飛躍が期待される。
球界ナンバーワン左腕の座を不動のものとしたい。

菊池に続くのは残留となったウルフだろう。2017年シーズンは規定投球回(試合数×1)に届かなかったものの、23試合に登板し9勝(4敗)をマーク。
ベテランならではの投球をみせてくれた。年間を通して安定した投球が期待される。

3番手以降は競争となる。3年目の多和田真三郎、巨人から移籍してきた高木、新外国人のカスティーヨ。その他にも高橋光成、十亀剣らがしのぎを削ることになりそう。
また、2016年ドラフト1位の今井達也も二軍で結果を残せば、夏場以降にチャンスはありそうだ。

中継ぎ陣に目を向けると、抑えは2018年も増田達至だろう。シュリッターが退団したもののトミージョン手術からの復活を期する高橋朋己、新外国人のワグナーらがセットアッパーを担うことが濃厚だ。
また、武隈祥太、平井克典といった左右の中継ぎ投手も揃っている。層が厚いとは言えないものの、最低限の戦力は揃っており、実力通りの結果を残せれば中継ぎ陣は安定するはずだ。

タレント豊富な打迫力ある打線

野手陣は浅村栄斗、秋山翔吾らが中心だ。そこに大砲の中村剛也、山川穂高、メヒアをどのように起用するかがポイントとなる。
3選手で一塁、三塁、指名打者を疲労も考慮しながら回していくことになりそうだ。

その他にもアジアプロ野球チャンピオンシップでブレイクした外崎修汰、新人王の源田壮亮、2016年の盗塁王でもある金子侑司らが控えている。このようにタレントが多く、ツボにはまった時の攻撃力はリーグ屈指といえるだろう。

また、森友哉の守備位置にも注目したい。ルーキーイヤーから捕手・外野手・指名打者として起用されてきたが、辻監督は2016年オフに捕手一本と明言していた。
しかし、故障もあり2017年シーズンは捕手として12試合(38試合中)の出場にとどまっている。球界全体で叫ばれている『打てる捕手』としての資質は十分だけに、辻監督は起用法をどのように考えているのだろうか。

岸孝之がFAで退団して苦戦が予想された2017年に、下馬評を覆す2位。野上、牧田、シュリッターが抜けた2018年シーズンも周囲の予想を尻目に好成績を上げることができるだろうか。
西武ライオンズ40周年にあたるシーズンで、リーグ優勝を飾ることができるのか注目が集まる。