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【DeNA】大和・東を補強し悲願のリーグ優勝へ

2018 2/6 15:27mono
野球ボール
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FAで獲得した大和が最後のピースになるか?

このオフ最大の補強は、阪神からFAした大和の獲得だろう。ここ数年で多くの選手が躍進したDeNAではあるが、二塁手だけは固定できなかった。
二塁以外にも遊撃・中堅と複数のポジションをハイレベルに守ることができる大和は、まさに『最後のピース』となり得る補強でもある。

現時点でラミレス監督は、開幕では大和を二塁で起用すると明言しているものの、状況によって変更はあるだろう。最終的には遊撃なども含めて、チーム内のバランスを見ながら決定することになりそうだ。
大和がどのポジションを守ることになっても、守備力のアップは間違いない。
また、武藤祐太(前中日)、中川大志(前楽天)とふたりの戦力外選手も迎え入れている。前所属チームでは大きな活躍を見せることができなかったふたりだが、DeNAでは一花咲かせたいところだろう。

新外国人選手としては、ネフタリ・ソト、エディソン・バリオスの2名を補強した。ソトはメジャー通算34試合で打率.071と結果を残せていないものの、マイナー(3A・2A)では結果を残している。
2017年シーズンも135試合に出場し打率.311、24本塁打、82打点の成績。主な守備位置は一塁、三塁、左翼であり、ロペス(一塁)、宮﨑敏郎(三塁)、筒香嘉智(左翼)との競争となるが、外国人枠の影響もあり当面は二軍での調整が濃厚だ。

バリオスはソフトバンクでのプレー経験があり、NPBに対する不安はない。他の外国人選手との兼ね合いもあるが、中継ぎとして起用されることになるだろう。
ドラフトでは1位で東克樹(立命館大)を一本釣りに成功。即戦力左腕としてローテーション入りが期待される。

2位では即戦力外野手として神里和毅(日本生命)を獲得した。筒香、桑原将志、梶谷隆幸とレギュラー陣は安泰と思われた。
しかし、即戦力候補の外野手が入団したことにより、競争が巻き起こりそうだ。

ドラフト1位の東が加わった強力な先発左腕陣

投手陣を見ると今永昇太、石田健大、濵口遙大と強固な左腕3本柱に加え井納翔一、ウィーランドの5人が盤石。ここにドラフト1位の東、若手有望株の飯塚悟史らが6枚目として加わることになるだろう。
また、新加入のバリオスも先発で起用されることが濃厚であり、外国人枠争いも熾烈なものとなりそうだ。

トレード、FA、新外国人で新たな先発候補を獲得していないが、既存戦力及びドラフトで獲得した選手らで、充分にメドが付いているということだろう。
中継ぎ投手陣はどうだろうか。2017年シーズン序盤に不調もあったが、68試合に登板した山﨑康晃が今年もクローザーを務めることになる。
パットン、エスコバーの両外国人選手も残留が決定しており、パットン選手は『8回の男』としてセットアッパーを任されることが濃厚だ。エスコバーは左のパワー投手としてワンポイントを含めた、厳しい場面での登板が増えそうだ。

また、砂田毅樹、三上朋也、田中健二朗ら60試合以上に登板したリリーフ陣も健在であり、枚数は揃っていると言える。
しかし、3選手ともに防御率は4点台を超えており、ここ一番での起用は慎重にならざるを得ないかもしれない。山﨑、パットン、エスコバーに次ぐ存在が出現すれば、より強固な中継ぎ陣となるだろう。

筒香・ロペス・宮﨑のクリーンアップはリーグ屈指

打撃面を見てみよう。打率.252、134本塁打は、リーグ優勝を果たした広島につぐセ・リーグ2位の成績であり、とくにロペス、筒香、宮﨑のクリーンアップはリーグ屈指の破壊力がある。
ロペスが打点王・最多安打、宮﨑が首位打者を獲得。筒香はタイトルこそ獲得できなかったものの、打率.284、28本塁打の成績を残している。今シーズンも驚異のクリーンアップとなるだろう。

またラミレス監督の発言によると、今シーズンは3人の打順が入れ替わりそうだ。昨シーズンは筒香が4番を務める機会が多かったが、2018年シーズンは筒香が3番に入ると明言。
4番にロペス、5番に宮﨑が入ることになりそうだ。

注目となるのは、FAで加入した大和の打順だ。2017年シーズンには規定打席到達はできなかったが、キャリア最高の打率.280(232打数65安打)をマーク。
2番か下位打線かによって作戦は変わるだろう。DeNAが得点するためには、筒香から始まるクリーンアップの前に走者を出すことが重要だ。
1番で起用されることが濃厚な桑原選手の後ろにどの打者を据えるのかは、生命線になるだろう。大和、梶谷と候補は複数いるが、ラミレス監督は誰を起用するだろうか。
1月のトークショーでは、現時点で大和を2番に考えていると発表したが、キャンプ、オープン戦での結果次第で動かしてくるはずだ。

守備で気になるのは捕手だろうか。今シーズンも戸柱恭孝、嶺井博希、高城俊人らが正捕手を争うことになる。
昨シーズンは、戸柱(112試合)が唯一の100試合を超える出場数を誇っているが、規定打席には到達していない。ここ数年、先発投手との相性、休養、打撃優先などにより正捕手を固定せずに併用するチームが増えた。
現時点で確固たる正捕手と呼べる存在がいないだけに、今シーズンも併用制で戦っていくことが濃厚だ。

DeNAは昨シーズン日本シリーズに出場したものの、セ・リーグでは3位と優勝を果たしていない。若い左腕王国を築き、1998年以来20年ぶりとなるリーグ優勝を目指したい。