「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

なぜカープは強くなったのか?Bクラス常連から脱却の秘密

2018 1/29 16:04Mimu
バッター
このエントリーをはてなブックマークに追加

打撃の意識を変えた石井琢朗打撃コーチ

こういった新戦力の台頭などもあって、2013年、チームは久しぶりのAクラス入りを果たす。さらに2014年に3位に入り、2年連続のAクラスを達成した。
しかし優勝争いをするには「あと一歩」というところであった。

「あと一歩」を仕上げてくれたのが、石井琢朗打撃コーチと、河田雄祐守備走塁コーチである。石井コーチは、2012年にカープで現役を引退した後、そのまま守備走塁コーチに就任し、2015年から打撃コーチを務めるようになった。
その指導のポイントは、「7割の凡退をどう攻撃に活かすか」ということだ。野球は3割打てば一流というスポーツ。どれだけ頑張っても7割近くは凡退になる。
しかし、ノーヒットでも得点が入るというのもまた野球の特徴である。7割の凡退でも、打者の意識次第では大きく得点に結びつくということを、選手たちに徹底的に意識づけた。

もちろん最初からそう簡単にはいかなかった。やはりチャンスで打席に立つ以上、打者としてもヒットを打ちたい気持ちが強くなってしまい、なかなか凡打を活かすという意識にはなりにくい。
特にカープには、レギュラーをつかみ始めた若い選手が多かったため、なおさらだった。だが石井コーチは1年かけて「内容のある凡打ならOK」という雰囲気を作り出した。
たとえ選手が凡退したとしても、それでランナーを進めることができたのであれば、大きな声でベンチに迎え入れる。きちんとその姿勢を評価することで、選手たちの意識を変えていったのだ。

攻撃的な走塁をチームに植え付けた河田雄祐コーチ

河田雄祐コーチの存在も忘れてはいけない。シーズン中から相手投手や守備陣の研究を数時間かけて行い、常に前の塁を狙うためのスキを見つけるというのが河田コーチの仕事だった。
河田コーチの懸命な尽力によりチームは、2年連続リーグNo.1盗塁を達成した。積極的に次の塁を狙っていくことで、凡打を活かしやすい状況を作ることもできた。
石井コーチと河田コーチの相乗効果で、チームはどんどん強くなっていったのだ。

ドラフトで即戦力選手の獲得、若手選手の成長、監督たちの采配、名コーチの指導などがうまくはまり、常勝軍団となったカープ。
残念ながら、石井、河田、両コーチともカープを退団してしまったが、その教えは、選手たちにとっての財産となっているはずだ。
黄金時代が到来しようとしているカープ。この流れを大事にして、3連覇を目指す。

おすすめの記事