「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

巨人は今年も大補強!若返りと同時並行で王者奪回なるか?

2018 1/29 16:03mono
野球ボール,グローブ
このエントリーをはてなブックマークに追加

ゲレーロ選手、野上選手、ヤングマン選手を獲得する大補強

クライマックスシリーズが始まって以降、初めて同シリーズへの出場を逃した巨人。このオフには後半戦でレギュラーとして活躍した村田修一選手を戦力外とし、若返りを図る方針をみせた。
その一方で本塁打王を獲得した元中日のゲレーロ選手、西武からFA宣言をした野上亮磨選手、1月の半ばには198センチと長身右腕のテイラー・ヤングマン選手を補強している。投打ともに戦力補強を行ってきたのだ。

ゲレーロ選手は広いナゴヤドームで35本塁打を放っており、東京ドームでは40本以上が期待されている。守備がうまいとはいえないものの、東京ドームの左翼、もしくは三塁なら長打力でお釣りがくるとの考えだろう。
4番にゲレーロ選手を据えることで巨人打線の厚みが増したことは間違いない。
また、野上選手は最低でも2桁勝利が課題となりそうだ。菅野智之選手、田口麗斗選手とともにローテーションを守ったマイコラス選手がカージナルスに移籍。その穴埋めに期待がかかる。
マイコラス選手は退団したもののマギー選手、カミネロ選手、マシソン選手といった主力外国人選手はそろって残留。ゲレーロ選手、ヤングマン選手を加えた5人で4枠の外国人枠を争うことになる。

ドラフトでは清宮幸太郎選手(早稲田実→日本ハム)、村上宗隆選手(九州学院高→ヤクルト)と1位指名を連続で外してしまい高校生野手から即戦力投手へと方向転換した。中央大のエース鍬原拓也選手を獲得したものの、1月に始まった新人合同自主トレではコンディション不良で別メニュー調整となってしまい、開幕一軍には黄信号が灯っている。
しかし、2016年ドラフト2位の畠世周選手もシーズン後半からローテーションに定着してきているので、焦らずにコンディションを整えてほしい。

先発3番手以降は誰が座る?

2018年もエースは菅野智之選手だ。2017年は第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本のエースとして君臨。
シーズンでもキャリアハイとなる成績を残し、沢村賞を受賞するなど、名実ともに球界のエースとなった。斎藤雅樹氏(現・巨人一軍投手総合コーチ)以来の2年連続受賞を目指す。(斎藤選手は1995年、1996年に沢村賞を連続受賞)

2番手には、若手左腕の田口麗斗選手が控える。2017年は13勝(4敗)と、三本柱の一角として貢献し、11月に行われたアジア・プロ野球チャンピオンシップの日本代表にも選出された。
2018年も左腕エースとして2桁勝利が最低限のノルマとなりそうだ。

マイコラス選手が在籍した2017年に比べると菅野選手、田口選手に次ぐ3番手以降に不安が残る投手陣。野上選手、ヤングマン選手を獲得したものの、現時点においてマイコラス選手以上の安定感はない。
3番手以降の出来が順位に大きく影響してきそうだ。

先発候補が不在なわけではない。野上選手、ヤングマン選手、2年目となる畠選手にベテランの大竹寛選手、内海哲也選手。
また、2017年シーズンに加入した山口俊選手、吉川光夫選手らも控えている。その他にも二軍で好成績を残している今村信貴選手、育成ではあるがアダメス選手、メルセデス選手と期待の若手が出番をうかがっている。
消去法ではなく実力でローテーションを奪う選手が現れることに期待したい。

レギュラーの激戦区は二塁!

巨人の野手陣はどうだろうか。2017年シーズンは536得点と優勝した広島の736得点に対し200点もの得点差を付けられるなど、得点力不足に泣いた。まずこれを打開したい。
新シーズンで打線の中心となるのはマギー選手、ゲレーロ選手の両外国人、そして主将の坂本勇人選手だろう。守備位置に関しては現時点でわからないものの、マギー選手が本職の三塁、左翼をゲレーロ選手が守ることになりそうだ。
けっして守備が得意な二人ではないが得点力不足を解消するためには致し方ない。

内野の要である遊撃のポジションには坂本選手が君臨し、そのパートナーである二塁手が2018年シーズン最大の激戦区となりそうだ。2年目の吉川尚輝選手が期待されているものの、山本泰寛選手、中井大介選手、ドラフト5位ルーキーの田中俊太選手など多くの候補がいる。
また、三塁に岡本和真選手を起用し、マギー選手が再び二塁を守るオプションも考えられる。一塁は阿部慎之助選手の状態次第だろうか。阿部選手を代打に追いやる若手が出現することが世代交代への第一歩だろう。

外野陣はゲレーロ選手、陽岱鋼選手、長野久義選手らが有力だ。故障者がでても亀井義行選手、重信慎之介選手、橋本到選手、石川慎吾選手らが控えている。
重信選手、橋本選手、石川選手はいずれも20代であり、30代のレギュラー陣からポジションを奪うことで世代交代を図りたい。

捕手は小林誠司選手がレギュラーにもっとも近い存在だ。しかし、2017年シーズンにデビューした宇佐見真吾選手の評価が急上昇。
打撃面では小林選手を上回っており、「打撃の宇佐見選手」「守備の小林選手」をどう使い分けるかが見ものでもある。2017年に優勝を果たした広島、ソフトバンクを見ても分かるとおり、正捕手を固定しない球団も多い。
高橋監督の方針はどのようになるのだろうか。

2016年オフに30億円とも言われる大型補強を行ったものの4位となった巨人。常勝を宿命づけられている球団だけに2年連続のBクラスは許されない。
フロント、首脳陣、選手一体となって巻き返しを行うことが期待されている。