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2017年シーズン、『0試合』からの復活にかける男たち

2017 12/11 16:24mono
野球場
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プロ入り以来初の出場0試合となった川端慎吾選手

2017年春季キャンプ中にヘルニアにより離脱した川端慎吾選手(ヤクルト)。早い段階で二軍戦に復帰し、シーズン半ばには一軍へと戻ってくることが期待されていた。
しかし、病状はよくならずリハビリが続く。結局8月に手術を選択し、2017年中の復帰は絶望となってしまった。手術後は2018年の春季キャンプへ目標を定め、リハビリに努めている。

川端選手が不在だったヤクルトは三塁が穴となり、固定するのに時間がかかってしまった。シーズン序盤は西浦直亨選手、谷内亮太選手、荒木貴裕選手らで争ったが、スタメン定着には至らず。
その後、藤井亮太選手がスタメンに定着し、後半戦からは新外国人選手のリベロ選手と併用となった。藤井選手にとってはブレイクのきっかけとなったが、2015年首位打者の川端選手不在はチームにとって大きなマイナスだったと言えるだろう。
川端選手の復活なくしてヤクルトの最下位脱出はない。2018年シーズンは春季キャンプから一軍に復帰し、残り78本に迫った1000本安打を目指したい。

ブレイク候補でもあった谷口雄也選手

2016年シーズン自己最多となる83試合に出場。2017年シーズンは外野のレギュラー争いが期待されていた谷口雄也選手(日本ハム)。
しかし、シーズン開幕前に右膝靱帯損傷のケガを負い手術。8月には打撃練習を再開させるなど、順調に回復していたが一、二軍ともに試合への出場はなかった。
2018年シーズンはアジアプロ野球チャンピオンシップで日本代表にも選ばれた松本剛選手をはじめ、岡大海選手、大田泰示選手らとレギュラー争いを行うことになりそうだ。

日本ハムでは大嶋匠選手も出場が2年ぶりに0となった。2011年ドラフト7位で入団。ソフトボール部出身で注目を浴びていた大嶋選手。
2016年シーズンに12試合に出場しプロ初安打も放ったが、2017年シーズンに一軍での出場はなかった。進退をかけ2018年シーズンに臨むこととなる。

杉内俊哉選手ら復活を目指す投手たち

2015年半ばから一軍での登板がない杉内俊哉選手(巨人)。2017年シーズンは順調にトレーニングを行い、二軍戦でも登板を果たしていた。
しかし、コンディションが整わず2年連続での一軍登板試合が0となった。現役選手も少なくなってきた『松坂世代』の意地にかけて復活を目指す。

杉内選手と同じく松坂世代のひとりである永川勝浩選手(広島)。2017年シーズン、プロ入り以来、初めて一軍での登板が0に終わっている。
2007年から2009年まで3年連続で30セーブ以上を達成。守護神として活躍したものの、優勝を果たした2016年・2017年と貢献できなかった。
三連覇を目指す2018年は一軍の戦力として活躍したいところだ。

巨人の守護神でもあり、2016年シーズンに最多セーブを獲得した澤村拓一選手(巨人)。肩のコンディション不良により2017年シーズン、一軍登板機会はなかった。
万全の状態で2018年は2016年のようにクローザーとして復活を果たしてほしい。

大病からの復活を目指すふたり

ケガや故障ではなく大病を患いリハビリに務めていた選手もいる。そのひとりが赤松真人選手(広島)だ。
2016年12月に受けた人間ドックで胃がんが見つかり、ファンへ公表。その後2017年1月に手術を受けている。その後のリハビリを自身のブログなどで発表していた。
すでに三軍には復帰しており、できる範囲の練習は再開。優勝パレードにも背番号「38」のユニフォームをまとい参加した。完全復活までリハビリは続くが、球団は赤松選手を育成契約とすることなく、支配下のまま契約を更改。2018年シーズンには戦力として一軍に復帰することを目指している。

赤松選手と同じように病気で1年間リハビリを行っていたのが横田慎太郎選手(阪神)だ。春季キャンプ途中から情報はなくなり、練習にも参加していなかった横田選手。
様々な憶測は飛び交ったが、詳細はベールに包まれたままだった。その病状が明らかにされたのは、順調に回復し寮に戻ってきた9月のこと。春季キャンプで身体に異変を感じ、診察を受けたところ宣告されたのは「脳腫瘍」だった。
2018年シーズンからは育成契約となるが、2017年に背負っていた背番号「24」は空き番号となった。病状が回復し戦力となれるようになった場合、すぐつけることができるようにとの配慮からだ。赤松選手同様に2018年シーズンの復帰を目指すことになる。

今シーズン活躍を果たした選手、一軍出場がなかった選手どちらも年が変われば成績はリセットされる。改めて春季キャンプからレギュラー、先発ローテーションなど自身のポジションで争いを繰り広げなければならない。
2017年シーズンに『0』だった選手たちも横一線からのスタートで2018年シーズンは定位置獲りを目指して欲しい。