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2017年、FA宣言しなかった選手は誰がいる?

2017 12/1 12:17mono
野球場
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日本の主砲・中田翔選手(日本ハム)

2017年シーズン中に国内FA権を獲得し、その去就が注目されていた中田翔選手(日本ハム)。第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では筒香嘉智選手(DeNA)とともに日本の主軸を任され6試合に出場。打率.238(21打数5安打)ながら、3本の本塁打を放ち準決勝進出へと貢献した。

シーズンでも活躍が期待されたものの不振が長引き、シーズン半ばには4番からはずれることもあった。また、7月にはプロ入り初の1番を経験するなどさまざまな方法を取ったが、調子は上がらない。打率.216(472打数102安打)、16本塁打、67打点と2011年のレギュラー定着以降で打撃三部門ともに、ワースト記録となってしまう。

この成績にふがいなさを感じたこともあり、FA権は行使せず残留の道を選んだ。チームは、ドラフトで同じポジションになることが予想される清宮幸太郎選手(早稲田実)の交渉権を獲得。2018年シーズンは、大型ルーキーとポジション争いを行うことになる。プロの先輩として負けるわけにはいかない。

・中田翔選手(日本ハム) (2017年)129試合/打率.216/16本/67打点

鉄腕セットアッパー・宮西尚生選手(日本ハム)

宮西尚生選手は、2007年大学生・社会人ドラフト3巡目で関西学院大学から北海道日本ハムファイターズへと入団する。入団以来、2017年まで10年連続50試合以上に登板する鉄腕ぶりを発揮。

2016年シーズンには、プロ野球史上ふたりめとなる通算200ホールドを達成しリーグを代表する中継ぎとなっている。第4回WBCにも日本代表メンバーとして名を連ね、4試合に登板し無失点と存在感を出した。

2017年シーズンは51試合に登板したものの、防御率3.32とルーキーイヤー以来となる防御率3点以上となった。FA宣言をすれば貴重な中継ぎ左腕として希少価値があったものの、残留を選択。2018年に33歳という年齢的にみても、生涯日本ハムを貫くこととなりそうだ。2年ぶりの日本一へ向けてブルペンの柱となる。

・宮西尚生選手(日本ハム) (2017年)51試合/4勝5敗25H/防御率3.32

ユーティリティーからレギュラーを目指したい明石健志選手(ソフトバンク)

明石健志選手は、2003年のドラフト4巡目で福岡ソフトバンクホークスへ入団する。規定打席到達は2012年の1回のみだが、複数ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして活躍。2017年シーズンも一塁(72試合)、二塁(36試合)、外野(4試合)で守備についた。

FA宣言するか否かを熟考した末に残留を決断する。確固たるレギュラーではないものの、強いチームでやりたい思いやチームへの愛着が強かったようだ。2018年シーズンはレギュラーを奪い、2度目の規定打席到達を目指したい。

・明石健志選手(ソフトバンク) (2017年)103試合/打率.279/1本/23打点

ポスティング制度でメジャーを目指す牧田和久選手

平野佳久選手(オリックス)、涌井秀章選手(ロッテ)が海外FA権を行使してメジャーリーグを目指す一方で、ポスティング制度を利用する選手もいる。大谷翔平選手(日本ハム)そして牧田和久選手(西武)だ。

牧田選手は日本球界では希少なアンダースローで、ルーキーイヤーの2011年に新人王を受賞。2017年シーズンまで先発、中継ぎ、抑えとさまざまな役割を経験する。7年間で276試合に登板し53勝(49敗)をマークし防御率2.83。2017年シーズン中に国内FA権を獲得したものの、行使せずにポスティングでのメジャーリーグ移籍を球団に直訴し、それが認められた。2018年シーズンは、サブマリンがメジャーリーグの舞台で見られるかもしれない。

・牧田和久選手(西武) (2017年)58試合/3勝3敗28H/防御率2.30

俊介選手・谷元圭介選手らも熟考の末に残留

その他にも俊介選手(阪神)、谷元圭介選手(中日)、炭谷銀仁朗選手(西武)らもFA宣言をするか注目されたが残留を選択した。それぞれ現球団で優勝を目指すことになる。

とくに野上亮磨選手がFA宣言、牧田選手がポスティングと主力流出の危機が続く西武にとって、炭谷選手の残留は西武にとって大きいだろう。2017年シーズンは、ケガで出遅れた森友哉選手を捕手として育てる方針ではあるが、守備面では心許ない。炭谷選手がいるだけで安心感は違ってくるはずだ。

・炭谷銀仁朗選手(西武)
(2017年)104試合/打率.251/5本/30打点

・俊介選手(阪神)
(2017年)74試合/打率.309/4本/23打点

・谷元圭介選手(中日)
(2017年)54試合/0勝3敗1S27H/防御率4.26
※日本ハム、中日におけるシーズン通算成績