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投球フォームが変化!?阪神・秋山拓巳の成長の秘密とは

2017 10/13 10:05Mimu
野球 ピッチャー
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長年試行錯誤していたフォームがようやく固まる

球速を上げようとすれば、腕を思いっきり振ることが大切になる。だが腕を強く降るためには、腰をしっかりとひねらなければならない。今までの秋山選手は、コントロールを重視するあまりに、小さくまとまったフォームになってしまっていたようだ。
しかし藤川選手のアドバイスを受け、腕を思いっきり振ろうとしてみたところ、自然と腰のひねりが入るようになったという。ひねりすぎず、緩すぎず、秋山選手にとって理想のひねり加減が見つかったのだ。

この試合で手応えをつかんだ秋山選手は、このフォームをさらに改良していく。オフの自主トレでは、腰のひねりに加え、胸の張りを意識。
参考にしたのは、合同自主トレで一緒になったオリックスの岸田護選手だそうだ。胸をしっかりと張ると、それだけでフォームの開きが抑えられる。リリースのギリギリまで腕が出てくるのを我慢できるので、それだけ球持ちも良くなっていき、よりストレートを早く見せられるようになっていったのだ。

そして、投球時の歩幅を、以前よりも"狭く"した。歩幅が広すぎると、踏み出した足の踏ん張りがきかず、しっかりと体重を乗せる前に上体が突っ込んでしまうようになる。そうなるとしっかりと腕を振ることができなくなってしまうため、良いボールが行かなくなってしまうのだ。以前の秋山選手と比べると、その歩幅は約5cmほど狭くなったという。
たったそれだけの差ではあるが、しっかりと体重が乗るためストレートは威力が大幅に増す。さらに歩幅が狭くなった分、リリースポイントも高くなり、ボールに角度もつくようになった。
そうするとストレートだけでなく、フォークにも落差が出てくる。初めのきっかけはほんの些細なことだったかもしれない。だがそこから見違えるほどのボールを投げるようになっていった。

新球のシュートボールも効果的

さらに、2016年の夏頃から取り入れたシュートが、ここまで効果的に使われている。これまでの秋山選手は、ストレートとカットボールが軸であった。この2つに加え、縦のカーブやフォークなどを織り交ぜていくピッチングを主としていた。
だがこのカットボールは、右打者に対してあまり有効ではない。特に内角に投げた場合、少しでも甘く入ってしまうと、真ん中付近へ変化していくので非常に危険だからだ。

つまり、秋山選手には右打者の内角を突くためのボールがないという状態であった。右打者の外角低めに投げることができれば有効な球であるが、いくら秋山選手がコントロールに優れているとはいえ、そのコースだけで勝負できるほどプロの世界は甘くない。

だがこのシュートボールを加えたことによって、右打者の内角を厳しく突く球が増えた。このボールがあれば、外角のカットボールもより有効になる。
秋山選手ほどのコントロールがあれば、こういった内外への投げ分けはお手の物だろう。有利なカウントを作ることができれば、カーブやフォークといった落ちる球も有効になっていく。たった1球種加わるだけで、投球の幅はグッと広がっていったのだ。

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