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厳しさ見せる福良監督!オリックスバファローズ2017年キャンプレポ

2017 4/25 12:52Mimu
野球ボール,ⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

2月1日~28日にかけて、オリックスバファローズの2017年春季キャンプが、宮崎市にて行われました。 ここ2年間低迷の続くチームなので、選手たちも今シーズンこそ悔しさを晴らしたいはず。 今回はオリックスバファローズのキャンプについてまとめてみました。

厳しさをもって挑む2017年春季キャンプ

2016年シーズン、オリックスバファローズは残念ながら最下位となってしまいました。2014年に惜しくも2位となり、1位奪取に向けて大型補強を敢行したものの、2015・2016年シーズンとその成果はまったく現れていません。
これだけの補強を行っているので、選手がまったく足りないというわけではありません。確かに2017年からは糸井嘉男選手がいなくなりますが、投手も野手も選手はそれなりに揃っているのです。それでも勝てないというのは、やはりチームがまとまっていないということなのでしょう。このキャンプでは、福良監督の考えをきちんと選手たちに浸透させることができるのでしょうか。

やるべきことができていない若手選手を容赦なく2軍へ

こうして始まった2017年春期キャンプですが、特に目立っていたのは福良淳一監督の厳しい一面です。体がまったくできていない状態(太りすぎ)でキャンプインした3年目の園部聡選手をいきなり2軍に降格させると、胃腸炎を発症してしまった奥浪鏡選手も、体調管理ができていないとのことで2軍に降格。普段は温厚で知られる福良監督が、非常に厳しく選手たちに接しているのです。
キャンプの中盤になってもその姿勢は変わらず、紅白戦で攻守に精彩を欠くプレーを見せてしまった宗佑磨選手を即刻2軍落ちにしたり、ケースバッティングでバントを失敗した武田健吾選手ら3人に、5時間ものバント練習を課したりということもありました。
極端すぎるのではという声もありますが、それだけ選手たちに緊張感を持って望んでほしいということなのでしょう。相次ぐ選手たちのケガも低迷の要因になったので、選手たちの管理能力も重要になってくるはずです。福良監督のこの厳しさは、きちんと選手たちに響いているでしょうか。

若手野手の中では別格の存在!吉田正尚

しかし、そんな中でもしっかりと結果を残している選手たちもいます。とりわけ存在感を放っているのが吉田正尚選手でしょう。4日の紅白戦でいきなり2本の2塁打を放つと、8日の紅白戦ではホームラン。さらに16日の紅白戦、18日の練習試合でもホームランを放ち、この半月だけで3本塁打をも記録したのです。もはや若手野手の中では別格でしょう。
守備はまだ不安定なところがありますが、2017年シーズンのクリンナップは十分に任せられますね。T-岡田選手も呼応するように調子を上げていますし、貧打に泣く試合は昨年より少なくなるのではないでしょうか。

投手はルーキーの2人に注目!

投手で目立っていたのは、2016年のドラフト1位で入団した山岡泰輔選手、そして同8位で入団した澤田圭佑選手です。山岡選手は1位と言うこともあり、当初から期待されていた存在です。練習試合や紅白戦では調子が良くないながらも高い修正能力を見せ、徐々にプロに対応しています。順調にいけば開幕1軍になるでしょう。
一方の澤田選手は、8位という下位指名ながら紅白戦や練習試合で結果を残し、1軍まで這い上がってきました。高校時代は藤浪晋太郎選手(阪神)に次ぐ2番手として甲子園春夏連覇に貢献。その後、立教大学を経てオリックスに入団した選手です。連投OKのタフな体と、数多くの球種を操る器用さを持っており、中継ぎ投手として貴重な存在です。何よりWBC日本代表との壮行試合で2回無失点の好投を見せており、彼にかかる期待は急上昇しています。

正捕手争いの行方はいかに

そして正捕手争いにも注目です。以前までの正捕手は、選手会長でもある伊藤光選手でした。2014年に2位に輝いたときは、見事なリードを見せてくれていた選手です。しかし、2016年シーズンはその配球を批判されることも多く、ベンチで説教を受ける姿も見られました。投手との呼吸が合わず、同じような配球で痛打されるシーンが目立っていたのです。
そんな中で台頭してきたのが、若月健矢選手です。キャッチングはまだまだながら、リード面で大きく評価され、1軍の捕手では最多の85試合に出場しました。今キャンプでも正捕手争いをリードしており、伊藤選手がファーストやサードのポジションで試合に出場する光景もよく見られています。
しかし、伊藤選手もいつまでも内野のポジションに甘んじている訳にはいかないでしょう。2014年の悔しさを知っている分、優勝にかける思いは誰より強いはず。もう一度、捕手としての輝きを取り戻してほしいところです。

まとめ

このように、オリックスのキャンプは今までとはひと味違います。 結果を出せなければ容赦なく2軍へ。緊張感のあるサバイバルが行われているのです。 しかし、そんな中でもしっかりと結果を残している選手たちは、きっとシーズンに入っても期待通りの働きをしてくれることでしょう。