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埼玉西武ライオンズの歴代名助っ人外国人たちを振り返る!

2016 11/25 20:06
野球ボール,ⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

埼玉西武ライオンズの歴代助っ人外国人というと誰を思い浮かべるだろうか?おそらく世代によって出てくる名前は違うかと思うが、それだけ各時代に名助っ人がいたということだ。今回はそんな彼らの中から5人を紹介したいと思う。

当時のNPB記録の55本塁打を記録!アレックス・カブレラ

まずはアレックス・カブレラを紹介しよう。当時の日本記録だった55本塁打を記録した選手だ。1年目となる01年のシーズンから49本塁打を放つなど規格外のパワーを見せつけていたが、やはり圧巻だったのは02年のシーズンだろう。
この年は腰痛もあって128試合にしか出場していないにも関わらず、圧倒的なパワーでホームランを稼いだ。最終的な成績は.324 55本 115打点。1.0を超えると一流の打者といわれているOPS(出塁率+長打率)は驚異の1.223!とんでもない打棒を見せていた(参考:2016シーズンOPSトップは筒香の1.110)。
またこの02年にはリーグ優勝、04年には日本一に貢献したというのもポイントが高い。ちなみに今年で44歳ながらいまだ現役で、ベネズエラウィンターリーグの15~16シーズンでは本塁打王と打点王の2冠を獲得している。

史上初の両打ち本塁打王!オレステス・デストラーデ

続いて紹介するのは西武黄金期の助っ人外国人、オレステス・デストラーデだ。89年の途中に入団してきたので、1年目は83試合しか出場していないのだが、それでも32本塁打で81打点とパワーを見せつける。 そして翌年からはいよいよフルシーズンで活躍、その成績をまとめると

90年: .263 42本 106打点 本塁打王・打点王
91年: .268 39本 92打点  本塁打王・打点王
92年: .266 41本 87打点  本塁打王

という見事なもの(両打ち選手の本塁打王獲得はNPB初)。しかもこの3年間、チームはすべて日本一。まさに優勝請負人と呼ぶにふさわしい助っ人外国人だろう。

歴打外国人最多記録!郭泰源

郭泰源もやはり西武黄金期を支えた助っ人外国人だ。台湾にいた時からオリンピックの代表に選ばれるほどの注目選手で、84年のロサンゼルスオリンピックでは台湾の銅メダルに貢献。そしてこの年のオフに西武へ移籍する。
1年目からノーヒットノーランを達成するなど、期待通りの活躍を見せていたのだが、中でも見事だったのは91年だろう。この年は前半戦こそ不調だったものの、後半戦は絶好調。7月のから9月までの約2か月間、なんと9戦連続完投勝利を記録するのだ。特にこの年優勝を争っていた近鉄には抜群の相性を誇り、7勝1敗で防御率は0.78。シーズントータルでも15勝を上げ、優勝の立役者となった。その後97年に引退するまで、13年間で積み重ねた勝ち星は117個。これはいまだ外国人投手の歴代最多記録だ。

26年ぶりの優勝に貢献したスティーブ、テリー

最後に紹介するのはスティーブ・オンティベロス、テリー・ウッドフィールドの2人だ。70年代、ライオンズはかなり低迷していた。10年で親会社が4度も変わり、うちBクラスが9回。そこでかつての栄光を取り戻そうと、監督に広岡達郎氏を招へいし、その指揮の下、スティーブが80年途中から、テリーが81年から入団したのだ。
入団後、2人は安定した活躍を見せる。高打率を残せるスティーブに、一発長打のあるテリー。主にスティーブが3番、テリーが5番を務め、間には田淵幸一や太田卓司などが入り、強力クリーンナップを形成した。そして早くも広岡監督1年目の82年にはシーズン優勝をはたし、日本シリーズへ進出す。
中日との日本シリーズでも2人の活躍は見事だった。1戦目にはスティーブがホームランを放つと、2戦目にはテリーも負けじとスリーラン。スティーブが3試合連続打点を稼いだと思えば、6戦目にはテリーが4安打1本塁打の大暴れ。2人そろって26年ぶりの日本一に大きく貢献した。

暗黒期から黄金期の架け橋となった2人

翌83年にもペナントを制し、2連覇を達成。個人成績も上々で、2人の成績を見てみると

スティーブ: .321 17本 85打点
テリー: .278 38本 109打点

という素晴らしいものだった。この年は田淵幸一や石毛宏典ら他の野手陣はもちろんのこと、東尾・松沼兄弟をはじめ2桁勝利が6人も出るなど、投手陣も絶好調というのが大きかった。
そしてこの年の日本シリーズといえば、何といっても最終戦だ。0?2とビハインドで迎えた7回裏。西武は満塁のチャンスを作ると、ここでテリーが相手エースの西本聖から走者一掃のツーベース。3-2と逆転をすると、そのまま継投で試合に勝利。見事2連覇を達成。これ以降、西武は黄金期を迎えていくことになる。

まとめ

80年代?90年代、00年代と各世代の名助っ人を紹介してきた。記憶にも記録にも残る選手ばかりだったと思う。現在ならメヒア選手が頑張ってくれている。日本一に向けて、その打棒に期待しよう。