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平成21年 松井秀喜がワールドシリーズMVP 【平成スポーツハイライト】

2019 1/4 11:00SPAIA編集部
松井秀喜
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Ⓒゲッティイメージズ

ヤンキースタジアムのデビュー戦で満塁弾

野茂英雄が海を渡って以降、次々に日本人メジャーリーガーが誕生した。伊良部秀輝、佐々木主浩、イチロー、新庄剛志らに続いて平成14年オフにヤンキースと3年契約を結んだのが日本屈指のスラッガー、松井秀喜だった。

星稜高から鳴り物入りで巨人に入団した松井は、プロでも順調に成長曲線を描いた。平成10年に本塁打、打点、最高出塁率のタイトルに輝くと、巨人を去る14年までに本塁打王3度、打点王3度、首位打者1度、最高出塁率3度獲得。日本シリーズ優勝を手土産にFA宣言した。

それまでは投手か巧打者がメジャーで成功していたが、長距離打者として体格で劣る日本人がどこまで通用するかという点でも注目を集めた。平成15年開幕戦、ヤンキースの5番レフトとして先発出場し、初打席で初安打・初打点を記録。4月8日の本拠地開幕戦では右翼へメジャー第1号となる満塁本塁打を放つという華々しいデビューを飾った。「ゴジラ」はすでに世界規格だった。

1年目はオールスター、ワールドシリーズ(マーリンズに2勝4敗)にも出場。16本塁打、106打点、打率.287、得点圏打率はチーム最高の.335という成績を残した。

シリーズ最終戦でタイ記録の1試合6打点

そのオフは肉体改造に着手。ウェイトトレーニングの効果もあってシーズン後半には4番に定着し、9月30日のツインズ戦では3試合連続本塁打を放った。最終的に31本塁打、108打点、打率.298、出塁率.390と3部門全てで前年を上回った。

さらに平成17年には、メジャー自己最高となる打率.305、116打点(23本塁打)をマーク。3年契約が満了となったオフには新たに4年契約を結んだ。 しかし、翌18年、順調に来ていたメジャー生活がストップする。5月11日のレッドソックス戦、レフトの守備で滑り込みながらフライをキャッチしようとした際に左手首を骨折。巨人時代から続いていた連続試合出場記録が「1768」で途切れた。

翌19年5月には日米通算2000本安打、8月にはメジャー通算100本塁打に到達。20年に結婚して公私ともに充実した中で迎えた21年、シーズン28本塁打、90打点をマークしてワールドシリーズ進出に貢献した。

フィリーズとの頂上決戦では、第2戦で決勝アーチ、第3戦でも2戦連発となる本塁打。さらに3勝2敗で迎えた第6戦では2点本塁打、中前適時打、右中間二塁打で、ワールドシリーズ・タイ記録となる1試合6打点をマークした。9年ぶりの世界一に貢献し、13打数8安打3本塁打8打点、打率.615でワールドシリーズMVPに選出された。

長嶋茂雄とともに国民栄誉賞

その後、エンゼルス、アスレチックス、レイズと渡り歩き、平成24年シーズン中に自由契約となった松井は12月に引退を表明。生涯成績はメジャー通算175本塁打、760打点、日米通算507本塁打、1649打点だった。翌年には長嶋茂雄とともに国民栄誉賞が授与された。