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ハーパーが更新するか? MLBにおける史上最大額の契約

2018 11/23 11:00勝田聡
ブライス・ハーパー,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

今オフの目玉、ハーパーは4億ドル?

ストーブリーグに入り、毎日のように様々な動きがあるMLB。ワールドシリーズ終了からクレイトン・カーショー(ドジャース)の契約延長や主力選手のトレードも成立し、動きは活発になってきた。

未だ動きがないと思われていた今オフの目玉、ブライス・ハーパー(ナショナルズ)やマニー・マチャド(ドジャース)の移籍に関しても、12月9日(日本時間12月10日)からラスベガスで行われるウインター・ミーティングで変化がありそうだ。

総額3億ドルはもちろん、4億ドルを超える可能性もあると予想されているハーパー。今、大きな注目を集めているのはその行き先だ。

MLBにおいて過去の大型契約にはどのようなものがあったのだろう。契約総額の大きかった選手を振り返ってみたい。

契約総額の歴代1位はスタントンの13年3億2500万ドル

現時点においてもっとも金額の大きかった大型契約は、2014年オフにジャンカルロ・スタントンがマーリンズと結んだ13年総額3億2500万ドルとなっている。

その年俸額は均等に13分割されておらず、年度ごとに異なっている。たとえば1年目に当たる2015年は650万ドル、2020年にはオプトアウトの権利が付与されている。そして、2023年から2025年の3年間は3200万ドルとなっている。

14年目に当たる2028年は2500万ドル、もしくは1000万ドルでのバイアウト条項がついている。そのため、契約総額は3億1500万ドルに14年目の1000万ドルを加えた3億2500万ドルとなるのだ。

その他にも成績面でインセンティブもついており、実際に獲得する金額はこれ以上となる可能性が高い。まさに天文学的な金額である。

スタントン13年契約

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平均額ではグレインキーがトップ

契約総額ではスタントンが史上最大となっているが、1年あたりのアベレージにおけるトップはザック・グレインキー(ダイヤモンドバックス)となる。グレインキーは、2015年オフにダイヤモンドバックスと6年総額2億650万ドルで契約を締結。1年あたりの年俸は3441万6667ドルとなり、スタントンのアベレージを940万ドルほど上回っている。

その他にもミゲル・カブレラ(タイガース)、デービッド・プライス(レッドソックス)らアベレージ3000万ドル超えはグレインキー含め6選手だ。

平均年俸ランキング

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日本人選手の大型契約は?

日本人選手も大型契約を結んでいる。2014年に楽天からヤンキースへと移籍した田中将大は、7年総額1億5500万ドルで平均約2214万ドルだ。4年目のオフとなる昨シーズン終了時にオプトアウト条項はあったが、行使せずに残留の道を選んだ。7年契約最終年は2020年となっており、再びFA市場にでることになる。2021年は32歳、ここでも大型契約を手にすることが濃厚だ。

ダルビッシュ有は、昨期オフにカブスと6年総額1億2600万ドル(年平均2100万ドル)で契約を締結。故障もあり満足のいく結果を残すことはできなかった今シーズンだが、来シーズンは輝きを取り戻したい。

また前田健太(ドジャース)は、2016年から8年総額2500万ドル(年平均約313万ドル)で契約した。ベース年俸は低いが、投球回数などのインセンティブが厚くなっている。

このオフに成立するであろうハーパーの契約はスタントンの総額、もしくはグレインキーの平均額を更新することになるのだろうか。その動向を見守りたい。

主な日本人選手の大型契約

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