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イチロー凱旋が濃厚な2019年MLB開幕戦、7年前はNPBで馴染みの選手も

2018 11/17 15:00勝田聡
イチロー
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Ⓒゲッティイメージズ

イチローは開幕戦で4安打の固め打ち

2019年3月20日・21日、シアトル・マリナーズとオークランド・アスレチックスの開幕シリーズが東京ドームで開催される。イチロー(マリナーズ会長付特別補佐)もその試合では選手登録されることが濃厚。

すでにマリナーズのジェリー・ディポートGM(ゼネラルマネージャー)も明言しており、現時点ではFAとなっているイチローとの再契約は間違いなさそうだ。イチローの凱旋となれば、東京ドームのみならず日本中の野球ファンが注目をすることは確実だ。

さて、日本におけるMLB開幕シリーズは7年ぶりの開催となる。前回行われた2012年の開幕戦も、この両チームの対戦だったことを覚えているファンも多いはずだ。その試合を振り返ると、日本に縁のある選手も多く出場していた。

まず、マリナーズの出場選手を見ると、真っ先に目が行くのはもちろんイチローだ。日本凱旋となったイチローは4安打の固め打ち。打席に入るとスマートフォンやカメラのシャッター音が東京ドーム全体に鳴り響き、オリックス時代と変わらぬ安打製造機ぶりを多くの日本人ファンに見せてくれた。


2012年開幕戦 イチローのタイムリー


その他ではスティーブ・デラバーも出場している。デラバーは2016年シーズン途中に広島へやってきた助っ人外国人投手だ。この年の広島はクリス・ジョンソン、ジェイ・ジャクソン、ブレイディン・ヘーゲンズ、ブラッド・エルドレッド、エクトル・ルナと外国人選手が機能したため、一軍ではわずか2試合の登板に終わっている。しかし、その2試合で4奪三振、防御率0.00と貫禄の数字を残していた。

そしてミゲル・オリーボの名前もある。オリーボは日本の球団に所属したことはない。しかし、ドジャース時代にアレックス・ゲレーロ(現巨人)と口論になり、耳を噛みちぎった選手として有名だ。ゲレーロを語る上でも欠かせないエピソードの持ち主も来日していたのである。

アスレチックスにはゴームズとキラが在籍

一方のアスレチックスにも、日本に馴染みのある選手が出場していた。2戦目で4番を務め本塁打を放ったジョニー・ゴームズもそのひとりだ。2013年にはレッドソックスで上原浩治(現巨人)と同僚となり、ワールドシリーズ制覇に貢献したことでも知られている。その後、2016年に実績のあるメジャーリーガーとして楽天へ入団したが、日本では結果を出すことができず、序盤で退団。お騒がせ助っ人として記憶しているファンも多いだろう。

その他には、ゴームズと同じく2戦目に出場したキラ・カアイフエも3打数1安打の結果を残している。このキラは翌2013年シーズン途中に広島へと入団し、初出場から3試合連続本塁打を放ち、戦力として大きく貢献。翌2014年も広島に残留したが、ここでは結果を残せず自由契約となってしまった。

このように日本で開幕戦を戦ったメジャーリーガーが、後に日本でプレーするようになることは多くある。「あのときに来日したあの選手が、贔屓チームにやってきた」。そんな喜びを得ることができるのも、メジャーリーグ観戦における醍醐味のひとつだろう。

イチローの凱旋、大物メジャーリーガーの素晴らしいプレー、そして将来の助っ人候補と見どころ満載のメジャーリーグ開幕戦を十分に堪能したい。