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今年は本気の補強!?大谷の加入するエンゼルスとは?

2018 2/15 11:29mono
エンゼルス 大谷翔平
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昨シーズンは地区2位ながらも負け越し

アメリカンリーグ西地区に所属するエンゼルス。1961年に創設され、2002年に初めてワールドチャンピオンに輝いている。その後、2004年から2009年の6年間で5回のリーグ優勝を果たしプチ黄金期も存在。また、日本人選手では過去に長谷川滋利、松井秀喜、高橋尚成の3人が所属したチームでもある。

チームを率いるのはマイク・ソーシア監督だ。2000年から監督を務めており、今シーズン(2018年)が19年目となる。2017年は地区2位だったものの、80勝82敗で負け越し。今シーズンは2014年以来の地区優勝、そしてポストシーズン進出を目指す。

同地区には昨シーズンのワールドチャンピオンでもあるヒューストン・アストロズも所属。打倒アストロズを果たすべく、このオフに補強を進めた格好だ。そのひとつが大谷の獲得だった。

打倒アストロズへ向けオフの補強は抜かりなし!

2月11日にようやくダルビッシュ有がシカゴ・カブスに移籍することが決まったが、ジェイク・アリエッタ(カブス・FA)など大物選手の契約がいまだに決まらず、市場が低迷している中、早い段階で大谷を補強したのは大きい。

その後、強打の二塁手として4度のオールスター出場、そして2017年に行われた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)においてアメリカ代表でもあったイアン・キンズラーをトレードで獲得する。キンズラーは移籍理由のひとつに『大谷の補強』を挙げており、アメリカにおける大谷の存在感は予想以上に大きいようだ。

また、キンズラーを獲得した2日後にはFAとなっていたザック・コザートと契約。コザートは昨シーズン、レッズで主に遊撃手として122試合に出場。キャリアハイとなる打率.297、24本塁打、63打点の成績を残した強打の選手だ。エンゼルスでは三塁を守ることが濃厚となる。

他球団からの獲得ではないが、昨シーズン途中にデトロイト・タイガースから加入したジャスティン・アップトンの契約延長にも成功している。大谷の獲得だけでなく、多くの有力選手を補強し打倒アストロズへ向け準備を進めているのだ。

【主な補強選手・2017年成績】
大谷翔平
(投手)5試合/3勝2敗/防御率3.20
(野手)65試合/打率.332/8本塁打/31打点
※NPB

イアン・キンズラー
139試合/打率.236/22本塁打/52打点

ザック・コザート
122試合/打率.297/24本塁打/63打点

ジャスティン・アップトン
152試合/打率.273/35本塁打/109打点

打線には新旧スーパースターが揃う

大谷をはじめとして様々な補強を行っているエンゼルスだが、チームの顔は新旧のスーパースターだ。

大谷が「背番号27をつけたかったけど、すでに埋まっていたので17にしました」と入団会見において笑顔でジョークを放った、その背番号「27」の選手が新・スーパースターでもあるマイク・トラウトだ。

トラウトは2012年のメジャー本格デビューから、6年連続でオールスターゲームに出場。また、すべての年でMVP投票4位以内に入り2度のMVPを受賞。このことからも、その凄さがわかるだろう。

そして、もうひとりのスーパースターはアルバート・プホルスだ。イチローと同じ2001年にメジャーデビューを果たしたプホルスは、初年度から3割、30本塁打、100打点を10年連続で達成する。その後、2011年オフにエンゼルスへ移籍した。今シーズンは38歳で迎えるシーズンとなり、全盛期の力からは衰えているが、それでも20本塁打、100打点は期待したいところ。昨シーズンは故障もあり、DHでの出場が多かったが、大谷の加入を見越し今シーズンは一塁で守備につく準備も行っていると報道された。

日本のスーパースター大谷、そして、MLBの新旧スーパースターふたりが同じ打線に名を連ねる日が待ち遠しい。

【2017年成績】
マイク・トラウト
114試合/打率.306/33本塁打/72打点

アルバート・プホルス
149試合/打率.241/23本塁打/101打点

二刀流の起用はあるか?

日本ハムでは栗山英樹監督が二刀流として起用を続けてきたが、エンゼルスではどうなるだろうか。様々な報道がなされる中で、ソーシア監督は先発6人制の方針を発表した。

現状のMLBでは中4日で回る先発5人制が主流となっているが、ソーシア監督は大谷の加入に合わせて、体制の変更を行うようだ。キャンプが終了するまで最終決断は待つと含みを持たせているものの、アクシデントがない限りこの体制で行くことが濃厚となっている。

大谷は入団の決め手に関して多くを語っていないが、このように『チーム全体でバックアップする体制がとられていること』が入団の決め手になったのかもしれない。

2月14日(日本時間15日)から始まったキャンプでは、さっそく7本の柵越えを放っている。名刺代わりの一発のソーシア監督の前で披露したかっこうだ。今後はブルペン投球など投手優先の練習を行いながら、オープン戦を経て開幕戦へ向け調整を行っていく。

そのエンゼルスの開幕戦は、日本時間3月30日午前5時5分から行われるオークランド・アスレチックス戦となる。どのような形で大谷は起用されるのだろうか。楽しみは尽きない。