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コロラド・ロッキーズ、2016-2017の展望を解説

2017 1/25 10:28
大リーグ コロラド
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Photo by Debby Wong/Shutterstock.com

ロッキー山脈の麓、標高1600mの高原に本拠を置く大リーグのコロラド・ロッキーズをご存じでしょうか。 かつては吉井理人投手や松井稼頭央選手が在籍したチームです。 ここではコロラド・ロッキーズの歴史や2016年の成績、2017年の展望について解説します。

コロラド・ロッキーズの歴史と戦歴

コロラド・ロッキーズはメジャーリーグのナショナル・リーグの西地区に所属するチームで、本拠地はコロラド州デンバーにあります。創設は新しく、メジャーリーグへの参加は1993年からです。
地区優勝の経験がなく、プレーオフにはワイルドカードで3回進出しています。2007年にはディビジョンシリーズ、リーグチャンピオンシップを7連勝で勝ち抜いて、ワールドシリーズに駒を進めましたが、ボストン・レッドソックスに4連敗で敗退しました。
ここ数年、西地区の最下位争いを繰り返してきましたが、2016年は3位と健闘しています。

2016年のチーム成績と特徴

コロラド・ロッキーズは本拠地が高地にあるせいか、ボールがよく飛び、元々バッティングに定評があるチームです。
2016年の攻撃陣の成績は打率.275でリーグ1位、本塁打数204本でリーグ3位、打点805でリーグ1位と、西地区を制してもおかしくない成績でした。
一方投手陣は、防御率4.91でリーグ13位、セーブ数37でリーグ12位と、下位に低迷しています。勝敗は75勝87敗と地区3位、リーグでも9位の成績でした。西地区はドジャースとジャイアンツが優勝を分け合っており、ここに割り込むには投手陣の立て直しが急務です。

2016年の監督と問題の投手陣成績

2016年の指揮官は、ロッキーズ4年目のウォルト・ウェイス監督でした。4年間の成績は283勝365敗で5位、4位、5位、3位といいところがなく、2016年で解任となりました。
問題の投手陣は勝ち頭がチャド・ベティス投手で14勝8敗、防御率4.79でした。続いてタイラー・チャットウッド投手が12勝9敗で防御率3.87、ジョナサン・グレイ投手が10勝10敗で防御率4.61と、5点取らないと勝てない計算です。
抑えの方は、絶対的なクローザーが見当たらず、15セーブのジェーク・マギー投手、11セーブのカルロス・エステベス投手、7セーブのアダム・オッタビノ投手で分け合いました。

2016年最強・攻撃陣の成績

リーグ最強の攻撃陣はさすがに強打者が多く、打撃3部門のトップはロッキーズの選手で独占しました。
首位打者は.348でDJ・ルメーヒュー選手がナショナルズのダニエル・マーフィー選手に1厘差で競り勝ち、本塁打王はノーラン・アレナド選手が41本でブリュワーズのクリス・カーター選手と同数で分け合い、打点旺はやはりアレナド選手が133点と2位に大差をつけて獲得しました。
ノーラン・アレナド選手は2009年ドラフト2巡目にロッキーズが獲得した選手で、2013年からメジャーリーグに昇格、2015年も本塁打、打点の2冠に輝いています。

2016年FAと2017年期待投手

2016年オフは主力選手のFAはほとんどありませんでした。投手陣で先発ローテーションを務めて8勝9敗の成績だったホルヘ・デラロサ投手が抜けますが、あまり積極的な補強の動きは見えません。
それよりも2016年昇格で1勝を挙げた若手のエルメン・マルケス投手をローテーションに組み込む可能性が高そうです。また、10勝目を完封勝利で飾ったジョナサン・グレイ投手も期待できそうです。
問題の抑えは後半に活躍した7セーブのアダム・オッタビノ投手が有力です。攻撃陣は主力どころが全員残っているので、投手陣の踏ん張り次第ですね。

まとめ

コロラド・ロッキーズの歴史やチーム成績など、2016年選手成績と共にご紹介しました。 これほどハッキリした打高投低のチームも珍しいと思いますが、2017年シーズンからは監督も変わります。 問題の投手陣も少し光がさしてきました。現状の攻撃力とうまくかみ合えば、プレーオフも夢ではありません。