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【詳細解説!】ピッツバーグ・パイレーツの2016-2017年

2017 1/25 10:28
メジャーリーグ
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Photo by Keeton Gale/Shutterstock.com

野球大国・アメリカのプロ野球、メジャーリーグ(MLB)。 120年以上の歴史を誇り、今も多くの人が全米各地の球場に足を運んでいます。 本稿では、桑田真澄投手も所属したピッツバーグ・パイレーツの今シーズンを振り返り、来シーズンの展望について解説します。

若き日のバリー・ボンズ選手や桑田真澄選手も所属

ピッツバーグ・パイレーツは、アメリカ北東部ペンシルベニア州ピッツバーグを本拠地としています。1882年創設、1887年からナショナルリーグに所属する伝統あるチームです。
1990年代前半には若きバリー・ボンズが所属し、3年連続地区優勝を果たしましたが、それ以降は成績低迷が続いていました。しかし、ここ数年は回復の兆しを見せています。
また、2007年には桑田真澄選手が所属。日本が誇る名投手がキャリアを締めくくったチームとしても知られています。

復活の兆しを見せはじめた2013年

1993年から2012年にかけて20年連続シーズン負け越しという不名誉な記録を作ってしまったパイレーツ。
しかし、翌年からはフラッグシップディールも含めて選手補強が大当たり。また、チーム生え抜きのアンドルー・マッカチェン選手が首位打者争いを繰り広げるほどに台頭したこともあり、シーズン82勝以上を確定させてこの不名誉な記録をストップさせます。
さらにはこのシーズンにそのままポストシーズンに出場するなど、復活の兆しを見せはじめました。

チームの象徴・マッカチェン選手の再起に期待

来季の注目選手は、やはりアンドルー・マッカチェン選手でしょう。
今季は安打数でやや陰りを見せましたが、シーズン通して稼働できる故障とは縁遠いフィジカル、打率3割・20本塁打を毎シーズン保証してくれるのは、監督にとってもありがたい存在です。チームの象徴とも呼べる存在も30歳と中堅どころに差し掛かり、安打製造機としての貫禄も増してきました。今季の不信を振り払えるかどうかに期待が集まります。
また、25歳のグレゴリー・ポランコ選手にも注目。前年は9本だった本塁打数も今季は22本にジャンプアップし、チームの主砲としての片鱗を見せています。

絶対的エースはいなくとも

資金に乏しく大物選手の補強が実質不可能なパイレーツ。
しかし、不幸中の幸いというべきか、投手の育成、特に再生術には長けています。今シーズンも途中加入したイバン・ノバ投手やソリアーノ投手が、前所属チームでフォームを崩して満足に投げられずにいたところを拾われ、復活を遂げて結果としてシーズン後半に勝ち星を提供してくれました。
15勝以上をもたらす絶対的なエースや守護神はいませんが、投手陣の多くが10勝前後の勝ち星を積み重ねたことで、ワイルドカードシリーズに進出することができたのです。

2017年に向けて気になる戦力補強

選手獲得資金が限られているため、ストーブリーグで大胆に行動することはできません。前述の通り投手再生から戦力アップを図るとすれば、テキサス・レンジャースからFAとなったデレク・ホランド投手は適材かもしれません。
2010年から3年連続2ケタ勝利を挙げたものの、ここ2年は故障がちで今季も7勝止まり。速球派左腕でありながら、曲球とされるシンカーを自在に操るスキルは錆びつかせておくにはもったいないところで、獲得に動いているとされています。

まとめ

3年連続ワイルドカードゲームに進出したものの、いずれもそこから先には進めていないパイレーツ。 真の復活を印象づけるためにも、現有戦力の底上げを図り、リーグチャンピオンシップへの出場を目指したいところです。 来季のピッツバーグ・パイレーツの戦いぶりに期待しましょう。