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創志学園・西が16K!代打成功率100%の横浜・度会!甲子園で躍動する下級生たち

2018 8/10 15:28勝田聡
甲子園球場,ⒸSPAIA
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圧巻の16奪三振!創志学園の2年生エース・西純矢

大会5日目となった8月9日の第3試合・創成館(長崎)―創志学園(岡山)でスター候補が誕生した。創志学園の2年生エース西純矢だ。

2年生ながらエースナンバーを背負う西は初回から2者連続三振を奪うと、9回まで毎回の16奪三振を記録。4回1死から6者連続で三振を奪うなど、圧巻の投球で今春のセンバツでベスト8の強豪・創成館をねじ伏せた。

最速は149キロと自己最速の150キロに届かなかったが、16奪三振(延長含まず)は2015年の成田翔(秋田商→ロッテ)以来3年ぶりの記録となった。また、2年生としては2012年の松井裕樹(桐光学園→楽天)以来6年ぶりの快挙である。

その持ち味はストレートと切れ味鋭いスライダーを含むチェンジアップ、カーブ、フォークといった多彩な変化球にある。ストレートに威力があるからこそ、変化球も生きてくるのだ。また、無四球ということからもわかるとおり、制球も安定している。早くも来秋のドラフト候補として名乗りをあげた格好だ。

2年生エースとしてチームを優勝に導くことができるだろうか。西の投球から目がはなせない。

横浜が誇る代打の神様に次期エース

創志学園が登場する数時間前、神奈川の雄である南神奈川代表の横浜が初戦突破を決めた。その試合では主将の斉藤大輝やエースの板川佳矢だけでなく、下級生たちも躍動した。

唯一、下級生ながら先発出場を果たしている「5番・一塁」の内海貴斗は第1打席で安打を放つと、第3打席ではランニング本塁打を放つ活躍で勝利に貢献。1年生ながらベンチ入りしている度会隆輝も代打で安打を放つ。神奈川大会から通算して、代打では6打席連続安打とまさに「代打の神様」の活躍ぶりをみせている。

父である博文さんはヤクルトで活躍した元プロ野球選手ということもあり、注目度は高くプレッシャーもあるはず。しかし、それを乗り越える結果を残しており、来年以降も楽しみな存在だ。

7対0と7点リードで迎えた9回には、2年生の及川雅貴が登板し2三振を奪い無失点に抑え試合を締めた。及川は2016年のWSBC U-15ベースボールワールドカップにも出場している逸材で、入学時から期待されていた存在でもある。昨夏の甲子園でも1年生ながらマウンドに登り、3回無失点の好投を見せていた。2年続けて無失点投球を披露しており、どこまで継続するか注目が集まる。

夏連覇を目指す花咲徳栄にはスーパー1年生

夏連覇を目指す花咲徳栄(北埼玉)にはスーパー1年生が現れた。「7番・右翼」で出場した井上朋也だ。

逆転勝ちを収めた1回戦の鳴門(徳島)戦では唯一の3安打猛打賞を記録。昨年も2年生ながら4番に座っていた野村佑希が打率5割を越える活躍でチームを牽引した。今年も下級生の井上がチームを引っ張る存在となるかもしれない。

大会6日目の第1試合となった敦賀気比(福井)と木更津総合(東千葉)の一戦でも下級生が勝利をもたらした。木更津総合の2番手投手・根本太一である。8回2死二、三塁の場面でマウンドに登った根本は最速149キロのストレートとスライダーでピンチを凌ぐと、つづく9回も無失点に抑えた。制球にバラツキがあるが、球速は魅力的だ。今後の注目選手となりそうだ。

下級生ながら上級生に負けない活躍をしている選手も多くいる。今秋のドラフト候補となる最上級生だけでなく、来年再来年が楽しみな2年生・1年生にも注目していきたい。