「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

最速150キロ右腕!金足農・吉田輝星が14Kの快投! 秋田県勢99大会ぶりの決勝へ好発進

2018 8/8 18:18勝田聡
甲子園球場,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

金足農がプロ注目の吉田を擁し初戦突破

今大会で注目を集めるドラフト候補の一人でもある金足農の吉田輝星(よしだ・こうせい)が快投を見せた。吉田は176センチとけっして大きな身体ではないが、U-18の日本代表候補にもなっており世代を代表する投手になる可能性も秘めた存在だ。

大会第4日目の第2試合に行われた鹿児島実との一戦に先発した最速150キロを誇る右腕は、9回を1失点で抑え見事完投。この日は最速148キロに止まったが、それでも力のある球で鹿児島実打線をねじ伏せている。奪った三振の数は14個とドラフト上位候補、U-18日本代表候補の力を存分に発揮した。

金足農は11年ぶり6回目となる夏の甲子園出場だが、初戦突破はベスト8まで勝ち進んだ77回大会(1995年)以来23年ぶりとなる。また最高成績は66回大会(1984年)のベスト4。その大会の準決勝では桑田真澄、清原和博を擁するPL学園に2-3で敗れたが、8回表終了時点では2対1とリードしており最後まで追い詰めた学校としても知られている。

今大会ではエース吉田を軸とし、それ以上の結果を残すことに期待がかかっている。

県勢として99大会ぶりの決勝を目指す

甲子園の舞台で秋田県の学校は長年苦戦している。第1回大会(1915年)で秋田中が準優勝を飾って以降、決勝に進出したことはなく、決勝からもっとも遠ざかっている都道府県となる。

金足農だけでなく、71回大会(1989年)に秋田経法大付がベスト4に進出するなど秋田県勢が健闘していた時期はあった。しかし80回大会(1998年)の金足農から92回大会(2010年)の能代商まで13大会連続初戦敗退と低迷。昨年も明桜(旧:秋田経法大付)が初戦で二松学舎大付に初戦で敗退していた。

今大会の金足農には第1回大会以来の決勝進出の期待がかかっている。

落合や山田も!秋田県の高校出身者

甲子園で大きな実績はないものの、秋田県の高校出身のプロ野球選手は少なくない。今季からヤクルトの守護神に定着した石山泰稚は金足農のOBでもある。また、同じくヤクルトでは、現役最多勝投手でもある石川雅規が秋田商から青山学院大を経てプロ入りを果たした。

明桜高OBには2012年に沢村賞を受賞している攝津正(ソフトバンク)、今シーズン左の中継ぎとして活躍中の砂田毅樹(DeNA)もいる。

また、過去の選手を振り返ると3度の三冠王を獲得している落合博満(秋田工)、サブマリンとして284勝を記録した山田久志(能代)とレジェンドクラスの選手も存在する。

このように秋田県からプロの世界で羽ばたいた選手も多くいるのだ。今秋のドラフト候補となっている吉田も大先輩たちと同じく、プロの世界で活躍することができるだろうか。まずは、甲子園で秋田県勢として初の優勝を手にしたい。

【秋田県の高校出身の主なプロ野球選手】
<現役>
攝津正(ソフトバンク/明桜)
砂田毅樹(DeNA/明桜)
石川雅規(ヤクルト/秋田商)
成田翔(ロッテ/秋田商)
石山泰稚(ヤクルト/金足農)
進藤拓也(DeNA/西仙北)

<OB>
山田久志(阪急/能代)
石井浩郎(近鉄他/秋田)
後藤光尊(楽天他/秋田)
落合博満(ロッテ他/秋田工)