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記録的猛暑でどうなる100回目の甲子園 観戦時の熱中症対策を万全に

2018 7/29 07:00SPAIA編集部
甲子園球場,ⒸSPAIA
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熱中症対策を万全に

一方で、間もなく開幕する第100回記念大会が例年以上に盛り上がることは間違いない。観戦に行く予定を立てている人も多いだろう。冒頭でも述べた通り、真夏の甲子園の気温は非常に高く、今年は今までにない暑さが予想される。万全の熱中症対策で甲子園に向かってもらいたい。

人間の体は、身体が熱を作る働きである産熱と、体の外に熱を逃がす放熱のバランスが取れている。このバランスが高温多湿の環境や激しい運動で大量の汗をかくことなどで崩れ、熱中症が起こる。主な症状は、めまいや身体のほてり、筋肉のけいれん、吐き気、倦怠感などで、重症となると意識障害を起こし、最悪の場合は命の危険にさらされる場合もある。

地方大会で問題になっている熱中症の多くは観客が発症している。なぜ全力で運動している選手よりも応援している観客が熱中症にかかるのか。普段のトレーニングによるところが大きいが、実は体内に取り込める水分の量も関係している。

成人の場合、体重の約60%が水分とされ、体重が60kgの場合は36kgが水分ということになる。
36kgというと、小学5年生男子の平均体重より少し重いくらいだが、その大量の水分を貯蔵しているのは筋肉なのである。一方で、触るとタプタプする、いかにも多くの水分を保有していそうな脂肪にはほとんど水分は含まれていない。汗腺の発達にも影響されるが、しっかりと筋肉のある人の方が多くの汗をかくことができるのである。

そのため、球児と同じくらい鍛えていない限り、クーラーも専門家の見守りもない観客は、選手以上に自分で熱中症対策を徹底することが必要だ。

スポーツ飲料と濡れタオル、熱中症に強い体作りも

日傘やつばの広い帽子で直射日光を遮ることは当然のこと、汗をかいた分の水分と塩分の補給を心掛けたい。

熱中症対策に飲むものといえば、スポーツ飲料、経口補水液などが挙げられる。汗をかくと身体から水分だけでなくナトリウムも失われるため、日本体育協会は0.1~0.2%の食塩(ナトリウム40~80mg/100ml )と糖質を含んだ飲料を推奨している。効率的に水分を吸収するためには、糖質を4~8%にすると良い。

また、汗を濡れたタオルで拭き取ることも重要だ。人間の体は、汗が蒸発する時の気化熱をメインとした熱放散で体温を下げようとするが、大量の汗をかくと毛穴がふさがってしまい、汗をうまく出せなくなってしまう。濡れたタオルで拭き取ると肌の上に水分が残り、新たに出てくる汗と合わせて熱放散を行うことが可能になる。

甲子園に向けて、となると今からでは遅いかもしれないが、運動後に牛乳を飲むことで熱中症に強い体を作ることができる。

牛乳にはタンパク質と糖質が多く含まれており、運動後の筋肉に効率よく吸収され筋肉の増強に一役買ってくれるだけでなく、血液量の増加にも効果的。暑さへ順応性のある、汗をかきやすい身体作りにも強い味方になってくれるのだ。

運動と牛乳のコラボレーションは、汗腺が未発達な子どもや激しいスポーツができない高齢者にも有効。無理な運動でなく体力に合わせて、早歩きとゆっくり歩きを3分ごとに繰り返す「インターバル速歩」とともに取り入れたい。もちろん、運動だけでなく炎天下の外出で疲れた時にも同じ効果が期待できる。

100回目の夏の甲子園は、猛暑で球児、観客ともに大変な大会となることが予想されるが、一度しかない大会が悲しい思い出になってしまうことのないように、高校野球に関わる人たちには万全の準備で臨んでほしい。

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