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春夏で違うの?高校野球甲子園出場校の決め方はコレ

2017 3/8 20:01cut
野球
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Photo by mTaira / Shutterstock.com

高校野球の聖地である甲子園。春、夏と甲子園の地で全国大会が行われる。それでは、その出場校はどのように決められているのだろうか。甲子園出場校の決め方を説明する。

春の選抜と夏の選手権

高校野球には春、夏2回の全国大会があり、一般的に「春の甲子園」、「夏の甲子園」と呼ばれている。しかし、本来はそれぞれに正式名称があり、出場校の選定も異なっているのだ。実際は春の甲子園を「選抜高等学校野球大会」といい、夏の大会を「全国高等学校野球選手権大会」と言う。
またこれらの大会の他に夏の甲子園が終わった後、国民体育大会こと国体が行われるが、こちらは公開競技となっており主力選手が出場しないこともあるのだ。

春の選抜は32校が出場

春の甲子園こと選抜高等学校野球大会の出場校は、記念大会を除き32校となっている。各校の選出方法は秋の地区大会の成績が基準となっている。各地区は北海道、東北、関東、東京、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州に分けられている。その10地区から28校が選出され、3枠を21世紀枠として選出す。明治神宮大会覇者は無条件で1枠を与えられているため、これを足し合計32校となるのだ。
毎年、1月下旬に選考委員会が開かれ、午後3時に北海道から順に校名と選出理由が発表される。また、発表から大会まで2ヶ月ほどの期間があるため、補欠校も各地区から選出され、不測の事態が起きた場合には代替出場になることもあるのだ。

選抜における21世紀枠

21世紀枠は、今世紀最初の大会となった2001年の第73回選抜高等学校野球大会で設けられた特別枠だ。部員不足、専用グラウンドを持たない、豪雪地帯により練習もままならない、といった様々な困難を克服した学校などが選出される。
しかし、困難の克服だけで選出されることはなく、一定の強さは求められる。それが、秋季都道府県大会でベスト16以上(128校以上が参加の地域はベスト32)となることだ。
それらの条件を満たす高校を各都道府県で1校ずつ推薦し、次に各地区で1校に絞られ、最後選考委員会で東日本1校、西日本1校、東西を問わず1校が選出されるのだ。

夏の選手権は各都道府県の代表校が出場

夏の高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)では、春の選抜高等学校野球大会(春の甲子園)と比べ、出場方式がわかりやすくなっている。東京は東西、北海道は南北に分けた上で各都道府県の予選を行い、勝ち抜いた高校が夏の甲子園と呼ばれる全国大会に出場するのだ。記念大会を除き、甲子園では東京、北海道から2校、45府県からは各1校が出場し、合計49代表でトーナメントを行う。
春の甲子園と違い各都道府県から1校出場するので、春の甲子園よりも更にファンが熱狂し、盛り上がることが多い大会だ。基本的に夏の甲子園で敗退すると3年生は引退となる。

春夏甲子園の最多出場校は?

春の甲子園は秋季大会の成績で出場が決まり、夏の甲子園は予選で出場が決まる。秋の強豪が必ずしも夏まで強さを維持できるわけではなく、春夏連続出場は簡単ではない。
また、その逆も然りだ。秋に結果を残せなくても夏の甲子園に出場する高校も多く見受けられる。2016年夏の選手権終了時点では、春の選抜は龍谷大平安高校(京都)が40回、夏の選手権は北海高校(北海道)が37回の出場でそれぞれ最多となっている。

まとめ

このように春、夏の甲子園は出場校の決め方が異なっている。春の甲子園は秋の戦いが基準となり夏の甲子園は直前の予選が基準になっており、春夏連続出場を成し遂げるためには一年間勝ち続けなくてはいけない。改めて春夏連続出場をしている高校の強さには驚くばかりだ。