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優勝は東北福祉大! 大学野球選手権が全日程終了

2018 6/19 12:38勝田聡
神宮球場,ⒸSPAIA
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東北福祉大が14年ぶり3度目の大会制覇

67回目を迎えた全日本大学野球選手権大会。覇者は、元西武の大塚光二監督が指揮を執るということで話題になっていた、仙台六大学野球連盟所属の東北福祉大(14年ぶり3度目)だ。準優勝は昨年に引き続き国際武道大(千葉県大学野球連盟)だった。

東京六大学代表の慶應義塾大は、準決勝で東北福祉大に敗れベスト4。プロ注目の投手を3人抱えていた東洋大(東都大学野球連盟)は、初戦敗退となった。

今大会で唯一初出場となった宮崎産業経営大(九州地区大学野球連盟南部)は、創価大(東京新大学野球連盟)、福井工業大(北陸大学野球連盟)を破り、ベスト8に進出。
惜しくも準々決勝で、同じ九州の九州産業大(福岡六大学野球連盟)に敗れたが、0-3と健闘。旋風を巻き起こしたと言っていいだろう。なお、東海大北海道(札幌学生野球連盟)が不祥事により出場辞退となっている。

優勝した東北福祉大は、プロ野球選手も多く輩出している。近年では石山泰稚(ヤマハ→ヤクルト)、楠本泰史(DeNA)らが活躍中。また、金本知憲(現・阪神監督)、斎藤隆(元・楽天)、佐々木主浩(元・横浜)らもそうだ。今大会にも金の卵がいるかもしれない。

最高殊勲選手賞には東北福祉大の吉田隼

最高殊勲選手賞に選ばれたのは、東北福祉大の吉田隼だった。吉田は2試合連続本塁打を放つなど、打率.444(18打数8安打)、2本塁打、6打点の活躍を見せた。決勝でもチーム唯一の3安打猛打賞をマークし、トップバッターとしての重責を十二分に果たした。

また最優秀投手賞には、同じく東北福祉大の津森宥紀が選ばれている。18.2回を投げ、防御率0.00とエースとしてチームを支えてきた。ドラフトを来年に控えている現役高校3年生、是非注目しておきたい存在だ。

過去の最優秀投手賞受賞者を見ると、久保裕也(東海大→巨人他)、和田毅(早稲田大→ソフトバンク他)、大隣憲司(近畿大→ソフトバンク他)、濵口遥大(神奈川大→DeNA)など、プロ入りした選手も多数。 先人の後に続けるのか津森。今秋シーズン、そして集大成となる来年の投球から目が離せない。

首位打者賞は河合大樹(慶應義塾大)、敢闘賞は平川裕太(国際武道大)、そして特別賞には宮﨑産業経営大が選ばれている。過去の受賞者を見ると、首位打者賞には茂木栄五郎(早稲田大→楽天)、大城卓三(東海大→巨人)らがおり、敢闘賞には東浜巨(亜細亜大→ソフトバンク)、菅野智之(東海大→巨人)と、こちらも後のプロ野球選手が多数選出されている。
今回受賞した選手達も数年後、プロ野球界を背負っている可能性がある。

これで大学野球は、春のシーズンが終了したことになる。これより秋のリーグ戦と明治神宮大会へ向け、各チーム強化していく。さらなる進化を遂げた選手達に期待したい。