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「ワールドベースボールクラシック」WBCの歴史と開催経緯、歴代優勝国

2023 3/25 06:00SPAIA編集部
2009年の第2回WBCで優勝した日本代表,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

第5回WBCは「侍ジャパン」が優勝

第5回ワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)は日本代表「侍ジャパン」の優勝で幕を閉じた。3月21日に米フロリダ州マイアミにあるローンデポ・パークで行われたアメリカとの決勝は永遠に語り継がれるだろう。大谷翔平が帽子を投げ飛ばして喜びを表現したシーンは大きな感動を呼んだ。

WBCは言わずと知れた野球の世界一決定戦。主催するのはメジャーリーグベースボール(MLB)機構とMLB選手会により立ち上げられたワールド・ベースボール・クラシック・インク(WBCI)という団体で、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が公認する大会でもある。

WBCが開催された経緯

WBCの開催はMLBの世界へ向けた事業戦略の一環だったとされている。背景には1990年代後半から進んだ、MLBに所属する選手の多国籍化があった。日本や韓国などをはじめとする東アジア出身選手や北中米出身選手が増加したのだ。

選手の多国籍化を受け、2000年に入ってからMLBは精力的に世界へ進出を始める。その足がかりが日本をはじめとする米国以外での開幕戦など、積極的にアメリカ国外へ進出。こうしたMLBの国際化をきっかけに、MLB機構のバド・セリグコミッショナー(当時)が「野球の世界一決定戦」の開催を提唱したとされている。

ただ、開催シーズンが各国リーグの開幕直前であることや国によっては注目度にばらつきがあることから、出場を辞退する選手も少なくない。サッカーのワールドカップのように、誰もが出場を夢見て世界中の最強チームが集う大会となるには、もう少し時間がかかるだろう。

WBCの歴代優勝国

WBCの歴代優勝国と準優勝国は以下の通りとなっている。

・第1回大会(2006年)優勝:日本、準優勝:キューバ
・第2回大会(2009年)優勝:日本、準優勝:韓国
・第3回大会(2013年)優勝:ドミニカ共和国、準優勝:プエルトリコ
・第4回大会(2017年)優勝:アメリカ、準優勝:プエルトリコ
・第5回大会(2023年)優勝:日本、準優勝:アメリカ

日本は第3回、第4回ではベスト4。これまでの大会で全てベスト4に入っているのは日本だけだ。

1年遅れで開催実現した第1回大会

実は第1回大会は2006年ではなく、元々2005年3月に国際大会スーパーワールドカップ(仮称)として開催される予定だった。

しかし、日本野球機構と韓国野球委員会から「MLBが主催ではなく、大会用に運営組織を作るべきでは」といった異議が出たため、MLBはWBCIを組織し、1年遅れで開催まで辿り着いた。

また、第5回大会は当初、2021年に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの影響により2023年に延期された。

野球ファンならずとも胸躍るWBC。第6回大会は2026年に予定されている。

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